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【ソナエル】津波注意報が出たら「直ちに海から上がって海岸のそばから離れる」解除後に津波の観測も

2024年1月16日 18:12
【ソナエル】津波注意報が出たら「直ちに海から上がって海岸のそばから離れる」解除後に津波の観測も
違いを理解して対応を
能登半島地震では、多くの方が犠牲となりました。身を守るためにできること、備えについて考えます。命を守るために何が必要かを考えるシリーズ「ソナエル」、今回は「津波に関する情報」についてお伝えします。

1月1日に発生した能登半島地震では、最大震度7を記録した強い揺れや津波によって、甚大な被害が出ました。

このとき、気象庁が震源地の能登半島のほか、北海道から九州の広い範囲に発表したのが、津波に関する情報です。津波に関する情報は、予想される規模などにより3つの段階に分けられています。

まず、今回の地震で能登地方を中心に発表された、紫色の「大津波警報」です。3メートルを越える大津波が予想されます。

次に赤色が、津波の高さが1メートルを超え3メートル以下が予想される「津波警報」です。

そして黄色が、津波の高さが20センチ以上、1メートル以下が予想される「津波注意報」です。

1月1日の地震では、石川県能登に「大津波警報」が出されたため、放送では「津波逃げろ」などと呼びかけられました。

一方で、福岡と佐賀に発表されたのは「津波注意報」でした。「津波注意報」が出た際、私たちはどのように行動すればいいのでしょうか。

■福岡市在住・地震時は自宅
「5階に住んでいるんです。そういう関係もあって、津波にはそんなに注意を払っていない。」

■福岡市在住・地震時は小郡市
「そういう(避難の)放送が、例えば外でも鳴っているとかにだったら、状況は違うと思います。自分事には考えなかった。」

福岡管区気象台によりますと「津波注意報」は特定の人を対象に、呼びかけているといいます。

■福岡管区気象台・高橋冬樹さん
「(津波注意報は)海水浴客、漁業従事者、海の中に入っての作業だったり、磯釣りをしている方とか、海岸の堤防より海側にいるような人を想定しています。その人たちに、海から上がって海岸から離れてくださいという情報です。」

津波注意報では、海の中では人が流れに巻き込まれ、また、養殖いかだが流出し、小型船舶が転覆する恐れがあります。

■高橋さん
「津波注意報が発表された場合、地震の揺れを感じていなくても、直ちに海から上がって海岸のそばから離れていただきたい。ときどき、津波警報が出るまで様子をみようという人もいるが、それは違って、大きな揺れを感じたり、小さくても長くてゆっくりとしたような揺れを感じたら、待たずに直ちに避難というのが大事です。」

改めて確認します。津波注意報が出た際に大事なことは「ただちに海からあがって海岸のそばから離れること」です。

津波注意報でも、海の中に人がいた場合、流れに巻き込まれる、養殖いかだが流出する小型船舶が転覆するといった恐れがあります。

また気象台は、津波注意報が解除されたあとにも注意が必要だと呼びかけています。

今回、津波注意報は2日午前2時半に解除されましたが、そのおよそ4時間後の午前6時23分に、佐賀県玄海町仮屋で30センチの津波が観測されました。

30センチの津波というのは、海の中に人がいた場合、流されてもおかしくない高さです。

福岡管区気象台は「日本海側では津波が大陸にぶつかり複雑に反射するため、津波注意報が解除された後も、海面の変動が長く続く恐れがある。たとえ解除されても引き続き、注意が必要」としています。

もしもの時に冷静に行動するため「警報と注意報の違いを理解してもらい、自分が住む地域に出た情報に適切に対応してほしい」と呼びかけています。

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