【続報】ヘリは傾きながら着水 かなりの衝撃があったとの見方「不時着水を試みて最終的に安全に着水できず」3人死亡の事故
長崎・壱岐市沖で発生した医療搬送用ヘリコプター事故で、唐津海上保安部は10日、機体を陸揚げして検証しました。運輸安全委員会の航空事故調査官は、ヘリが横に傾きながら着水し、かなりの衝撃があったとの見方を示しました。
10日午前8時すぎ、佐賀県唐津市の唐津東港では民間のサルベージ船が接岸し、9日に海から回収した機体が陸揚げされました。
この事故は6日、長崎県壱岐市沖で、対馬市から福岡市内の病院に向かっていた医療搬送用のヘリコプターが転覆した状態で見つかり、搭乗していた6人のうち、搬送中の患者や医師らあわせて3人が死亡したものです。
唐津海上保安部はおよそ30人態勢で、陸揚げされた機体を検証しました。
10日午後4時ごろ、取材に応じた運輸安全委員会の航空事故調査官は、ヘリが着水する際にかなりの衝撃があったとの見方を示しました。
■航空事故調査官
「機体の損傷状況としては、メインローターがすべて折損しています。機体全体もゆがんでいるような状態で、横に回転しながら接水したような兆候はありました。機長が意図を持って不時着水を試みて、最終的に安全に着水できなかった。」
■記者
「着水時に衝撃があったと言える?」
■航空事故調査官
「そうですね。着陸装置の真ん中のクロスバーが折れていますので、かなりの過重があったと思います。」
回収したエンジンの記録装置と警報装置は東京に持ち帰り、今後、解析を行うとしています。