「勇気を持って話しかけたい」男子校→共学になった東福岡高校 初めての入学式で生徒たちは
今年度から男女共学となった東福岡高校で10日、入学式が行われました。これまで男子だけの学校生活を送ってきた生徒は、新たな学校生活に期待を寄せています。
福岡市博多区にある東福岡高校には10日、新しい制服に身を包んだ新入生の姿がありました。共学となって初めての入学式です。
■吉原美樹記者
「これまでは男子校でしたが、共学となり、校内には女子生徒の姿が多く見られます。」
男子校だった昨年度まで、新入生は700~800人程度でした。今年度は男子生徒564人、女子生徒417人、合計981人でのスタートとなりました。
■東福岡高校・徳野慎一郎学校長
「これまで先輩たちが築いてきた東福岡らしさを継承しつつ、次の東高校らしさを作っていく楽しさを存分に味わってください。」
東福岡高校は共学化の経緯として、人種・性別・年齢を超え、自分の価値観の異なる人と協働して力を発揮できる人材育成を行うためとしています。
入学式を見守った在校生に、初日の感想を聞きました。
■3年生
「すごくドキドキしています。中学校以来、女の子としゃべっていないので、ちゃんとコミュニケーションができるか不安なところではありますが、しっかり勇気を持って話しかけて友達いっぱい作りたい。」
「男子だけの楽しさもあったのですが、女子が入ってくることによって新たな楽しさもあると思うので、そこが楽しみだしうれしいです。」
文部科学省によりますと、男子のみが通う高校の数は1970年には全国で418校ありましたが、去年は92校と大幅に減少しました。女子のみが通う高校の数も、同様に減少しています。
福岡県内でも共学化が相次ぎ、今年度は男子校がわずか1校になりました。その1校、中村学園三陽高校も来年度から生徒の募集を停止し、在校生が卒業すれば閉校する予定で、県内の男子校はすべてなくなることになります。
共学となって最初の新入生は、新しい学校生活に期待と不安を寄せています。
■新入生
「女の先輩がいないから、ちょっと心配です。男の人しかいないから。」
「楽しむときは楽しんで、勉強もちゃんと頑張ってメリハリつけたい。」
■東福岡高校 募集広報部長・林健太郎さん
「今まで培ってきた男子校の良さがあるのですが1回スクラップして、共学として化学反応を起こしながら、生徒の成長、夢実現を可能にする学校にしていきたい。」
時代に合わせて変化する学校教育現場。生徒たちにとって、新たな歴史を刻む大切な一日となりました。