【特集】ラグビーW杯日本代表・福井翔大選手が福岡に帰郷 悔しさ胸に4年後への思い語る
多くの人が熱いエールを送ったラグビーW杯についてです。熱戦を繰り広げた日本代表の姿は感動と希望を与えてくれました。あれから1か月、日本代表メンバーで東福岡高校出身の福井翔大選手が地元・福岡に帰郷し、4年後への思いを語りました。
■ラグビー日本代表・福井翔大選手(24)
「お疲れ様です。」
11月3日に福岡空港に到着したのは、ラグビー日本代表の福井翔大選手(24)です。地元・福岡に帰ってきたのは半年ぶりです。
■福井選手
「(Q. まずは福岡で何したい?)魚ともつ鍋を食べたいですね。」
名門・東福岡高校ラグビー部で全国制覇を経験し、高校日本代表ではキャプテンも務めた福井選手は、高校卒業後少しでも早く世界に追いつきたいと、国内トップレベルのプロチーム『埼玉パナソニックワイルドナイツ』に進みました。
そしてことし、初めてワールドカップ日本代表の座を手にしました。
■福井選手
「応援してくださる皆様の期待に応えられるように、僕はじめ、みんなで一からがんばっていきたいと思う。」
福井選手は初戦のチリ戦、後半10分で出場しました。
しかし、その後はリーチマイケル選手や同郷の下川甲嗣選手との厳しいポジション争いもあり、控えメンバーにも入れないまま大会を終えました。
■東福岡高校ラグビー部・藤田雄一郎 監督
「ずっと何しよったん、フランスで。」
■福井選手
「ずっとトレーニングしていました。」
帰郷の翌日、福井選手は母校である福岡市博多区の東福岡高校を訪ねました。
ラグビー部の藤田監督は、当時自分に自信が持てなかった福井選手を厳しく指導していたといいます。
■福井選手
「高校1年の時、体が細くて弱いときに、泣くまでタックル練習させられたのは覚えています。マジで泣いたし。」
あの頃の自分と同じように、黙々と練習をこなす後輩を見つめます。
代表選手として不完全燃焼のまま終えた、初めてのワールドカップを振り返りました。
■福井選手
「(Q. 試合に出られないときは何をしていた?)自分がレベルアップするために、練習でいかに取り組むかとか。空いた時間にトレーニングするとかして。すごく悔しいですし、ふてくされそうになるときもあったんですけど、全部自分のためと思って、それが結果としてチームのためにつながればいいなと思ってやっていました。」
高校時代にケガをしたときも、腐らず黙々とトレーニングしていたという福井選手の姿を知る藤田監督が、さりげなく背中を押しました。
■藤田監督
「4年後は翔大が27歳?28歳。一番ピークの所にいると思うから、その時はキャプテンで、そしてフルタイムで活躍するところが見たいと思います。」
■福井選手
「らしいです、頑張ります。」
福井選手には、もう1か所、訪ねたかった場所がありました。
ラグビー選手としての原点、中学まで所属していた『かしいヤングラガーズ』です。
■中学生
「かっこいい。」
■福井選手
「ありがとう。」
■福井選手
「かわいいね。やっぱりいいですね。こういう楽しいラグビーを思い出した気がします。ちょっと戻りたいなと思ったりもしました。」
悔しさが残った今回のワールドカップですが、次回大会への出場に向けて、福井選手の戦いは始まっています。
■福井選手
「まずは、すぐにジャパンラグビーリーグワンが開幕するので、そこで活躍して、また日本代表に呼んでもらえたら自分の目の前のやることを繰り返すだけなので頑張ります 。4年後に向けてはもう動き出しているつもりですし、目の前の敵を全員倒していくつもりでやっていきます。」
ずっと夢みていた世界の大舞台で味わった悔しさを4年後に向けた糧にして、福井選手は走り出しています。