故・谷川俊太郎の傑作「二十億光年の孤独」をダンスに【徳島】
2024年亡くなった詩人、谷川俊太郎さんの代表作「二十億光年の孤独」。
その世界観をダンスで表現しようというプロジェクトが、まもなく本番を迎えます。
一体どんなステージになるのか、練習の様子を取材しました。
4月12日の本番に向け稽古に励むのは、徳島市・あすなろバレエスタジオの子どもたち。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「いいね~」
振付を担当するのは、世界で活躍するダンスカンパニー「コンドルズ」の中心メンバーで、演出家でもあるスズキ拓郎さんです。
えっヘルメットにホース?。
こっちは大きな紙袋。
何なんだろう?。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「何をイメージしているかっていうと、火星の岩、火星人は岩に化けることができる、そういう設定ね」
あすなろバレエスタジオを主宰する舞踊家の檜千尋さんは、10代のころから谷川俊太郎が紡ぎ出す詩の世界に夢中でした。
本を借りようと、足を踏み入れた父の書斎。
大きな机の上には1952年刊行、デビュー作にして代表作のひとつとなった「二十億光年の孤独」がありました。
父は、はにかみながら言いました。
おれも好きなんだよ谷川俊太郎…。
(作 谷川俊太郎「二十億光年の孤独」から)
「人類は小さい球の上で眠り、起き、そして働き、ときどき火星に仲間を欲しがったりする」
「火星人は小さな球の上で何をしてるか、僕は知らない。しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする、それはまったくたしかなことだ」
「万有引力とはひき合う孤独の力である。宇宙はどんどん膨らんでゆく。それ故みんなは不安である」
「二十億光年の孤独に僕は思わずくしゃみをした」
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「いいね~」
スズキさんは2024年度、音楽、文学、演劇など様々な分野で、今後期待の芸術家に贈られる「芸術選奨文部科学大臣 新人賞」を受賞しました。
独創的な振り付けがダンスに限らず、表現の世界全般で注目されています。
実はスズキさん、千尋さんの姪で、あすなろバレエスタジオの講師を務める、檜彩香さんとは大学で先輩後輩の間柄。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「あやか ちょっと基本形、天の川のように」
(あすなろバレエスタジオ・檜彩香さん)
「私の祖父も私の叔母も、今回作ってるスズキ拓郎さんも、みんなが谷川俊太郎さんのことが好きで、気になるという点で、そろそろ作品に挑戦する時と思う」
ホースから空気を送られた地球人たちが向かう先は火星なのか?
今回のステージには、あすなろの生徒のほか、コンドルズの舞台を見たダンス未経験の人も出演します。
火星は人類を拒絶するのか?。
火星人の子どもたちが、おそるおそる赤いポストに近づく。
届けられた地球人たちの思いに興味津々。
(あすなろバレエスタジオの子どもたち)
「わっ」
(あすなろバレエスタジオ・檜彩香さん)
「大体みんながやっているのがこれだと、トントンは目的だけど、興味がポストにないように見えちゃう、違いは顔ね 顔、顔をどれだけ残すか顔を残す」
(作 谷川俊太郎「二十億光年の孤独」から)
「人類は小さな球の上で、ときどき火星に仲間を欲しがったりする」
ポストに火星からの返事は、届いているだろうか…。
きょうも来てない。
何度裏切られても、私たちは待ち続ける。
言葉が通じないなら、この思い、動きで伝わらないか。
何度でも、何度でも。
私たちは、宇宙の心をノックし続ける。
万有引力とは、引き合う孤独の力である。
人類と火星人。
全身を使って誰かとつながろうと、コミュニケーションをとる動きに見えてきました。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「やはり振付の難しさよりも、みんなで合わせるよりも、自分の考えていることを相手に伝えるためにはどういう目線、どういう気持ち」
「それが先にあって、どういう動きになるのか考えられる、振りそれぞれが個性が出るような内容の、振りをつくるようにしました」
ダンスパフォーマンス「二十億光年の孤独」は、4月12日土曜日、徳島市のあわぎんホールで午後2時開演です。
その世界観をダンスで表現しようというプロジェクトが、まもなく本番を迎えます。
一体どんなステージになるのか、練習の様子を取材しました。
4月12日の本番に向け稽古に励むのは、徳島市・あすなろバレエスタジオの子どもたち。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「いいね~」
振付を担当するのは、世界で活躍するダンスカンパニー「コンドルズ」の中心メンバーで、演出家でもあるスズキ拓郎さんです。
えっヘルメットにホース?。
こっちは大きな紙袋。
何なんだろう?。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「何をイメージしているかっていうと、火星の岩、火星人は岩に化けることができる、そういう設定ね」
あすなろバレエスタジオを主宰する舞踊家の檜千尋さんは、10代のころから谷川俊太郎が紡ぎ出す詩の世界に夢中でした。
本を借りようと、足を踏み入れた父の書斎。
大きな机の上には1952年刊行、デビュー作にして代表作のひとつとなった「二十億光年の孤独」がありました。
父は、はにかみながら言いました。
おれも好きなんだよ谷川俊太郎…。
(作 谷川俊太郎「二十億光年の孤独」から)
「人類は小さい球の上で眠り、起き、そして働き、ときどき火星に仲間を欲しがったりする」
「火星人は小さな球の上で何をしてるか、僕は知らない。しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする、それはまったくたしかなことだ」
「万有引力とはひき合う孤独の力である。宇宙はどんどん膨らんでゆく。それ故みんなは不安である」
「二十億光年の孤独に僕は思わずくしゃみをした」
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「いいね~」
スズキさんは2024年度、音楽、文学、演劇など様々な分野で、今後期待の芸術家に贈られる「芸術選奨文部科学大臣 新人賞」を受賞しました。
独創的な振り付けがダンスに限らず、表現の世界全般で注目されています。
実はスズキさん、千尋さんの姪で、あすなろバレエスタジオの講師を務める、檜彩香さんとは大学で先輩後輩の間柄。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「あやか ちょっと基本形、天の川のように」
(あすなろバレエスタジオ・檜彩香さん)
「私の祖父も私の叔母も、今回作ってるスズキ拓郎さんも、みんなが谷川俊太郎さんのことが好きで、気になるという点で、そろそろ作品に挑戦する時と思う」
ホースから空気を送られた地球人たちが向かう先は火星なのか?
今回のステージには、あすなろの生徒のほか、コンドルズの舞台を見たダンス未経験の人も出演します。
火星は人類を拒絶するのか?。
火星人の子どもたちが、おそるおそる赤いポストに近づく。
届けられた地球人たちの思いに興味津々。
(あすなろバレエスタジオの子どもたち)
「わっ」
(あすなろバレエスタジオ・檜彩香さん)
「大体みんながやっているのがこれだと、トントンは目的だけど、興味がポストにないように見えちゃう、違いは顔ね 顔、顔をどれだけ残すか顔を残す」
(作 谷川俊太郎「二十億光年の孤独」から)
「人類は小さな球の上で、ときどき火星に仲間を欲しがったりする」
ポストに火星からの返事は、届いているだろうか…。
きょうも来てない。
何度裏切られても、私たちは待ち続ける。
言葉が通じないなら、この思い、動きで伝わらないか。
何度でも、何度でも。
私たちは、宇宙の心をノックし続ける。
万有引力とは、引き合う孤独の力である。
人類と火星人。
全身を使って誰かとつながろうと、コミュニケーションをとる動きに見えてきました。
(ダンスカンパニー コンドルズ・スズキ拓郎さん)
「やはり振付の難しさよりも、みんなで合わせるよりも、自分の考えていることを相手に伝えるためにはどういう目線、どういう気持ち」
「それが先にあって、どういう動きになるのか考えられる、振りそれぞれが個性が出るような内容の、振りをつくるようにしました」
ダンスパフォーマンス「二十億光年の孤独」は、4月12日土曜日、徳島市のあわぎんホールで午後2時開演です。
最終更新日:2025年4月9日 11:30