産廃処分場の環境影響評価手続きで知事意見を事業者へ提出「住民の不安解消を」
熊本県八代市の採石場跡地に計画されている産業廃棄物最終処分場の環境に与える影響評価の準備書に対する知事意見がまとまり、事業者に提出されました。
県条例に基づく環境影響評価の対象になっているのは、八代市の産廃処理会社の株式会社大が八代市二見赤松町の採石場跡地に計画している安定型最終処分場です。
広さ7.8haに廃プラスチックなどおよそ85万立方メートルを15年間かけて埋め立てる予定です。
環境影響評価で最終的な評価書をまとめる前の段階として、知事の意見が事業者へ提出されました。
知事意見では、これまでの事業者の対応として、前回の意見に対する見解を記していなかったり、予測と評価を実施すると回答しながら実際には予測を実施しないなど、「環境影響評価を真摯に実施しているとは認められない点がある」と指摘しています。
そのうえで、二見川下流の農水産物への風評被害への懸念が示されているので、説明会や現地見学会、環境モニタリング結果の公表で、不安解消に努めることや安定型処分場では義務付けられていない遮水シートや浸透水処理施設の設置を求めています。
今後、事業者は、これらの意見を踏まえた評価書を作成したうえで、事業認可を申請します。
県内には安定型処分場が19か所あり、この施設が認可されれば、20か所目となります。