【能登半島地震1年】キャスターが被災地の今を取材① 富山県氷見市
液状化現象の被害受けた住宅 その後
「地震から半年の時にお訪ねした清水さんのお宅です」
「どうもご無沙汰しています。上野です」
「去年いろいろありましたけれど、元日を迎えてどんなお気持ちですか?」
清水眞人さん「そうですね、早かったですね。早い1年でした。いろんな思いがあちこち行ったり来たりしてましたけど、ほんとに早く1年が過ぎた」
築25年の家は、液状化で一部がおよそ22センチ沈み込んで傾き、り災証明で「半壊」の判定を受けました。
公費で解体することができますが、解体せずに、修理して住み続けることを選びました。
しかし、当初示された液状化対策などの費用は、総額で3000万円以上ー。
清水眞人さん(7月取材時)「我々も高齢者なので、長い間ここにいないと思うので、自分たちのできる範囲の工法で水平に保って生活した方がいいかなと思っている」
変わる被災地の風景 「戻ってきてほしい」
取材から半年。
家の傾きを直す工事は、遅くとも今年の秋までに行う見通しが、ようやく立ったといいます。
妻・あや子さん 「目処がついたので、ちょっと気持ち的にはうれしいかなと思っております。今、全然未知の世界におったので不安で不安でしょうがなかったんですけど」
周辺の住宅は今後、公費解体されることが決まっています。
氷見市内の公費解体の申請は、県内で最も多い762棟です。
あや子さん「どんどん解体なさるでしょう。(街並みが)変わってしまうのと、風当りが強いのと安全面、周り中なくなってしまうので安全面が心配だなという気持ちもあります。日ごろ話している人らがいなくなって。寂しいですよ」
会話が弾んでいた近所の人たち。引っ越ししていく人に、「戻ってきてほしい」と声を掛けてみましたがー。
あや子さん「もう時間がないよって、みなさん高齢なので。行政が地盤をちゃんとして家を建てて、それに時間が足りないとおっしゃられて、はあ、そうかーと」
それでも、この北大町から離れたくないといいます。
あや子さん「嫌な面は置いといて、いい面ばかり見て、前に進めばいいかなと思っております」