春の行楽 食中毒に注意を
県内ではサクラがほころび始め、春の行楽シーズン到来です。しかし、行楽で気をつけてほしいのが食中毒です。
今年、県内ではウイルスによる食中毒が多発しています。
花見やピクニックに持って行く弁当も注意が必要です。
増加する患者 過去10年の平均を大きく上回る
こちらは感染性胃腸炎の患者数の推移です。
今月16日までの4週間、連続して増加しました。
23日までの1週間では1医療機関あたりの患者が13.07人となりやや減少しましたが、終息には至っていません。
過去10年間の平均を大きく上回っています。
感染性胃腸炎の主な原因は、ノロウイルスなどのウイルスです。
症状としては、吐き気、おう吐、下痢、腹痛などがあげられます。
県内ではノロウイルスによる集団食中毒も相次いで発生していますよね。
今年これまでに7件、患者は553人にのぼっています。
去年の同じ時期が1件、22人なので特に多くなっています。
県は今月5日から2週間、ノロウイルス食中毒警報を出しました。
県によると、現在は食品を介した食中毒が減ったため警報は出ていませんが、例えば保育施設などで飛まつなどから感染した子どもから家族にうつるなど感染の広がりに注意が必要です。
ノロウイルスには抗ウイルス薬やワクチンがないため、感染を防ぐことが最も重要です。
対策は?
具体的にどのような対策をすればよいのでしょうか。
食事の前やトイレの後は、しっかりと手を洗ってください。
加熱が必要な食品は、中心部が85度から90度に達する状態で90秒以上加熱することが目安です。
またノロウイルスによる食中毒の多くは、症状のない感染者が調理を行い、ウイルスが手などから食品につくことが原因です。
花見など複数の人向けの食事を調理する際は、面倒でも使い捨て手袋を着用しましょう。
一方、今後気温が上昇すると細菌性の食中毒も発生しやすくなります。
カンピロバクターなどの細菌は、熱に弱いため、十分に加熱して食べることが重要です。
さらに、焼肉やバーベキューの際には生肉をつかむ箸と、加熱後の食品をつかむ箸を使い分けることも大切です。
行楽を楽しく過ごすためにも感染防止策を心がけてください。