メジャーリーグで注目 「魚雷バット」富山県内でも生産開始
アメリカのメジャーリーグでホームランを量産し話題を呼んでいるのがいわゆる「魚雷バット」です。
木製バットの生産地として知られる南砺市福光地域の工場ではこのバットの生産が始まっています。
長谷川記者がお伝えします。
南砺市開発の「エスオースポーツ工業」です。
木製バットの専門工場で1981年の創業以来、これまで落合選手や掛布選手などプロ野球選手のバット制作も手がけてきました。
その会社がいま生産に力を入れているのが「魚雷バット」です。
あたると飛距離がでやすい芯の部分が太く、先端にかけて細くなるその見た目から魚雷バットと呼ばれています。
画面左が通常のバット、右が新型のバットです。
見た目からその違いが分かります。
この春にメジャーリーグで使われ始めるとホームランを量産し、話題を呼んでいます。
長谷川記者
「こちらの魚雷バット。元高校球児の私が実際にスイングしたいと思います。重心が下にあるぶん強く振り抜きやすい感覚があります」
日本のプロ野球では今月11日に使用が解禁されたばかりですが、工場ではいち早く生産に取りかかっていました。
エスオースポーツ工業 中塚陸歩社長
「ニュースとかで話題になってお客さんの方からこういうバットできひんのかという問い合わせがポツポツ入ってくるようになって、こんだけ話題になるならちょっと作ってみるかっていうことで作ってみました」
アメリカで広まったこのバット。
設計書はありませんでしたが、そこは創業44年のバット工場。
インターネットの画像などを参考に職人が手探りで完成させました。
試作品をもとに今月12日にインターネットで20本を販売したところ、既に19本が売れました。
また、スポーツメーカーからおよそ200本の発注を受け、急ピッチで生産を進めています。
エスオースポーツ工業 中塚陸歩社長
「いま話題になっとるんでみんな手元に欲しいと思うんですけどなかなかちょっとすぐに納品ということはできなくて今歯がゆい思いをしているところではある」
中塚さんはバットの街・福光を盛り上げるきっかけとして期待しています。
エスオースポーツ工業 中塚陸歩社長
「1人でも多く福光がバットの街やっていうことを知っていただければ、南砺市も盛り上がっていくんじゃないかと思うんで」
この工場で作られたバットが試合を決める一打を生むかもしれません。