米軍岩国基地を抱える山口県岩国市が2008年から国に求めてきた、防音工事の対象を事務所・店舗等へ拡大させることについて、政府は来年度予算案に工法の検討・調査のための費用を盛り込みました。

国は現在、岩国市内のうるささ指数（W値）75以上のエリアにある住宅を対象として、防音工事を実施しています。

厚木基地（神奈川）から岩国基地への米空母艦載機部隊の移転計画が浮上したことを受け、岩国市は2008年以降、防音工事の対象を事務所や店舗にも拡大させるよう国に要望。

国は2021年度、岩国基地周辺で事務所等の実態調査を行い、活動実績のある事業所が584あることなどを確認していました。

中国四国防衛局から連絡を受けた岩国市によりますと、22日に閣議決定された政府の来年度予算案に、事務所・店舗等への防音工事の工法を検討・調査するための費用が新たに盛り込まれたということです。

岩国市基地政策課は「防音工事の対象拡大について、2021年度の実態調査に続いてこのたび国において施策検討のための予算案が計上されたことは、また一歩前に進んだものと受け止めており、引き続き制度の実現を要望して参りたい」と話しています。