「言葉に出ないような残酷な出来事を色を塗りたくって表現した」県美展ことしの大賞は井岡義朋さん(山口市)の「鬼哭啾啾」に
県美術展覧会の入賞者がきょう発表され、応募作品266点の中から山口市の井岡義朋さんの作品「鬼哭啾啾」が大賞に選ばれました。
こちらが大賞に選ばれた「鬼哭啾啾」です。
宗教や土地を奪い合い無残に殺される人間、繰り返される戦争…
人類の誕生からこんにちまで続く争いや人の業が表現されています。
タイトルの「鬼哭啾啾」は成仏できない亡霊がこの世でさまよって泣いているような様を表す熟語です。
作者は山口市に住む画家・井岡義朋さん。作品には自身の経験も盛り込まれていて、戦争や友人について油絵やコラージュなど様々な表現方法を用いて描いていると言うことです。
審査員からは「単一のストーリーや特定の戦争に言及すると言うよりも絵画として鬼気迫る画面を作り上げており強い説得力がある」と評価されました。
(井岡義朋さん)
「言葉に出ないような残酷な出来事を色を塗りたくって表現した。完成はしてないんですよね顔をはる、足をはるなど際限なく作業が続くと思う」
第76回県美術展覧会は今月7日から県立美術館で開かれます。
応募作品266点の中から入選作品以上の130点が展示されます。