【中継】公費解体始まっても…未だ断水が続く珠洲市 避難所は今も”仮設トイレ”で…
元日の地震で震度6強を観測した石川県珠洲市です。
ここ正院町では、半年がたっても、多くの家が倒壊しそのままの状態です。
公費解体がようやく進みだして一部では更地になっている場所もありますが、道が悪かったり狭かったりと重機が入れない所も多くあります。
正院地区全体で500人ほどが暮らしていましたが、避難所や仮設住宅に移った人も含めて半数以下になっているということです。
発災直後は石川県全体で11万戸が断水していましたが5月末までにほとんどの地域で断水が解消したと県は発表しています。
ただ、各家の中の水道管については、個別での対応が必要でなかなか進んでいない。実際には水が使えていない家が多いと聞きます。
その他にも課題がありました。水道工事の現場を取材しました。
先週、珠洲市宝立町では水道管を掘り出し漏水している場所を特定する作業が行われていました。
栓を開き、水が流れる音を聞きながら漏水をみつけては修繕するという地道な作業をこの半年間繰り返してきましたが問題となっているのが倒壊したままそのままになっている家屋だといいます。
工事業者:
「潰れてる家の中から漏れてる感じで、(栓を)締めることもできない」
「(倒壊した家が)道路に出てなければ、まだ何かできるんですけど、道路まで出てしまったらね」
「直してあげたいという気持ちはやっぱりあるので」
そして、避難所ではいまだに室内のトイレが使えず仮設トイレが設置されている場所も多くあります。
こちらの避難所では汚水を処理する浄化槽が破損しているため下水道が使えず工事を依頼していますが業者の人手不足などでいまだに修理ができないということです。
マンホールが隆起しています。上水が通ったとしても下水管は珠洲市内94%が破損。トイレが使えず多くの場所で今なお仮設トイレが代用されている状況です。
仮設住宅に入ることができればトイレも風呂も入ることができるので、できるだけ早く入居したいという声の一方で、この地域から離れたくないので地域内の仮設への入居を希望しているが、 数が限られているので難しい…ほかの地域へ出るかどうか悩んでいるという声も聞かれました。
今月中にこの地域の避難所は閉鎖される予定となっています。