被災した飲食店が集う「復興屋台村」構想 輪島の料理人たちの夢を形に…
輪島市の中心部で被災した飲食店を集めた「復興屋台村」の構想が浮上しています。
営業再開の見通しが立たない飲食店主にとって、“希望の光”となるのでしょうか。
きょう、輪島市内で行われていた炊き出しのボランティア。
地元の料理人たちが地震直後から活動を続けています。
池端隼也さん:
「何もやることがなくて、ていうのがいちばんしんどい。」
「みんなで集まって会話しながら目の前に、料理人なんで料理できるっていうだけで全然気持ちは楽です」
呼びかけ人は、輪島朝市の近くでフランス料理店を営む池端隼也さん。
この地でおよそ10年間営業してきましたが、地震以降、店は休業したままです。
あれから2か月近く。
店の再開も街の復興も見通しは立っていませんが、料理人仲間とは近い将来、ある「夢」を実現したいと話し合っています。
池端さん:
「腕のある料理人がたくさんいますので、飲食店が集まってそこが観光スポットになるような」
「どうせやるならずっとそこがにぎわうような形で復興を遂げるのがいいんじゃないかという思いはあります。」
「屋台村みたいなのがいいんじゃないかという話がいま出ております」
休業中の飲食店が軒を連ねる「復興屋台村」の構想です。
こうした思いは、地元の商工会議所にも寄せられているといいます。
輪島商工会議所・坂下利久 専務理事:
「街全体に活気が戻るように、自分たちも仕事を再開して、やりがいが持ちたいという声が多く聞かれる」
現時点では、資金面の問題など、実現に向けた課題は山積しています。
ただ、輪島市も、計画が決まり次第、速やかに屋台村を実現できるよう、来月の定例市議会で市道の一部を廃止する提案を行うなど後押ししていく考えです。
池端さん:
「なりわい再建は大事だと思う。ここでしっかり考えて、いい未来が、そのきっかけがたぶん屋台村になるんじゃないかと考えています」