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相次ぐ県警の不祥事を受け警察庁が「特別監察」開始 本部長含む関係者から聞き取りへ

2024年6月24日 18:50
相次ぐ県警の不祥事を受け警察庁が「特別監察」開始 本部長含む関係者から聞き取りへ

 相次ぐ県警の不祥事を受け、24日から警察庁の首席監察官らが県警本部に入り、特別監察を始めました。また、警察庁は先週枕崎元署員による盗撮事件の当時の捜査状況を受け、野川本部長を長官訓戒処分としました。

(記者)
「警察庁の監察官たちが鹿児島県警に到着しました。これから関係者などに聞き取りなどを行い、不祥事の原因の究明を進めていくということです」

 県警本部で特別監察を始めたのは警察庁の首席監察官ら3人です。

 県警では2024年に入り、警察官や元警察官など4人が逮捕される事態となっています。特別監察では、野川本部長を含む関係者への聞き取りなどから一連の事案の原因を分析するとしています。

 県警は今回の特別監察について、「重く受け止めている。警察庁からの指導を踏まえつつ再発防止にしっかりと取り組み、信頼回復に努めたい」とコメント。来月中に再発防止策を作成する予定です。

 一方、先週行われた県警の記者会見では新たなことも分かりました。枕崎警察署の元巡査部長、鳥越 勇貴被告(32)が逮捕されたトイレの盗撮事件。

 鳥越被告が2019年から2023年にかけ複数の被害者の個人情報を不正に照会するなどして、少なくとも80回の盗撮を繰り返し、そのうち9回は職務中だったことを明らかにしました。鳥越被告は停職3か月の懲戒処分を受け、依願退職したということです。

 この盗撮事件の発覚後、当時の首席監察官から前の枕崎署長への捜査の指示が、「客観的証拠がないから捜査は中止するように」と間違った認識で伝わっていて、2日間、捜査が中止されていたことも明らかになりました。

 警察庁は先週、捜査状況のきめ細かい確認や指示を行っていなかったとして、野川本部長を長官訓戒に。当時の首席監察官を口頭厳重注意処分としました。

 一方、前の生活安全部長の本田 尚志被告の情報漏えいを巡り、本田被告の行為は「情報漏えいではなく公益通報ではないか?」という質問に対し。

(県警本部西畑警務部長)
「公表を望んでいないストーカー事件の被害者の個人名、年齢が記載されていることから県警としては文章の内容からして公益通報にあたらない」

 県警は初めて「公益通報ではない」という見解を示しました。

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