今年（2024年）5月頃を目指していた女川原発2号機の再稼働について、東北電力は「安全対策」の工事が増えたとして数か月延期することを、10日明らかにした。

東北電力・青木宏昭原子力部長「再稼働時期について変更となります。見直し後の安全対策工事の完了時期と合わせて、お知らせしたい」

女川原発2号機について、東北電力は今年2月までに安全対策を完了し、5月頃の再稼働を目指してきたが、この工事のうち「火災防護対策」が遅れる見通しとなった。

「火災防護対策」工事は、発電所内での火災に備えて、原子炉建屋内の電線管が損傷しないように断熱材などで補強するもので、工事をする場所が42か所から52か所に増えたことなどが原因だ。

工事の遅れは数か月程度とみられ、再稼働も当初の今年5月ごろから数か月程度延期される。

おととし（2022年）、再稼働の時期が初めて示されて以来、延期されるのは今回が2回目で、延期に伴う電気料金の値上げなどは予定していないという。

再稼働延期について、村井知事は「原発は非常に重要な電源」としたうえで、「安全を最優先に、いざというときに何かあったときにでも大事故につながらないようにするということは極めて重要。今回の判断はやむをえない」としている。