仙台フォーラス最後の週末 3月1日から休業へ「39年間ありがとう」
青葉区一番町、広瀬通りに面した仙台フォーラス。
室井記者
「待ち合わせ場所と言うとここラス前になりますが、きょうは休業前の感謝の気持ちを込めラス前フェスが行われています」
休業前最後の週末となった25日、店舗前のスペース=通称「ラス前」はアイドルグループのライブで盛り上がりを見せていた。
そして入り口には39年間ありがとうと書かれた特設ボード。訪れた人たちの思い出がつづられていた。
お客さん
「学生の頃よく来ててセールでみんなぐるぐる並んでた状態だったのがすっかり寂しくなってしまった寂しいですね」
「子どもが生まれる前に毎週デートしてたから。20年ちょい前。集合場所はラス前」
運営会社によると3月1日からの休業は老朽化が進んだ建物の調査が目的だが、再開時期については規模や営業形態を含め「未定」としている。
1995年の年明けのフォーラスバーゲンでは夜明け前から千人を超える若者たちが行列を作った。
店内はお目当てのブランドを割安で手に入れようと賑わいを見せていた。
仙台フォーラスで36年間、働いている平野敏夫さんは15店舗を渡り歩きながら移り変わりを見守ってきた。
平野敏夫さん
「最近よりも20、25年前の当時の仙台フォーラスの勢いを今は懐かしく思っています。1984年あの当時は初売りバーゲンだと大体2000人3000人並んでましたので11時くらいまで準備して翌朝6時に出勤ということになると皆大変でしたけど、仙台市場も駅へ駅へとお客様流れていった」
思い出の味「北京餃子」は満席
若者の心をつかんだのはファッションだけではない。地下1階にある「北京餃子」は普通盛りでも食べ応え十分。
25日は思い出の味を求める人たちで満員となっていた。
お客さん
「高校卒業式の時以来で本当に久しぶりです。移転するっていうので懐かしい 建物を味わいに息子を連れてきました。お父さんの青春の味を伝えたくて」
「結構ボリュームある感じで驚きました」
ファッションのみならず若者の文化の拠点だった仙台フォーラス。29日に休業前の営業最終日を迎える。