ついに引退の日…初代・マンガッタンライナー「一緒に駆け抜けた日々を忘れない」

サイボーグ009などの作品がラッピングされたJR仙石線の初代マンガッタンライナーが引退しました。
この列車への思いがあふれる人たちを取材しました。
今月23日のJR石巻駅。
一緒に駆け抜けた日々を忘れない。
引退の日を迎えました。
鉄道写真家 武川健太さん
「かわいい!どう?緊張する」
セレモニーに参加する子どもたちの姿をカメラに収めるのは石巻市の鉄道写真家武川健太さんです。
この日の主役がホームに入ってきました。
仙石線を走る初代マンガッタンライナーです。
サイボーグ009など登米市出身の漫画家石ノ森章太郎さんのキャラクターがラッピングされています。
列車には多くの乗客、そして、乗務員。
みんなでラストランを見届けます。
これは武川さんが撮影した写真です。
鉄道写真家 武川健太さん
「遠くから見てても手を振りたくなるようなはじけるような明るさが町に彩りを与えるような存在。石巻にやって来るときの顔がロボコンが書いてあるがあれが両手を広げてようこそみたいな感じでロボコンと目が合うのがドキッとしたり嬉しかったりその日によって色んな感情になるなと思います」
石巻の町おこしを目的にマンガッタンライナーの運行が始まったのは22年前、2003年のことでした。
この時の一番列車に乗った人がいます。
「ご乗車の記念にどうぞー」
「マンガッタンライナーの乗車記念証明書になります」
本郷由華さん。
石ノ森萬画館の運営会社で働いています。
街づくりまんぼう 本郷由華さん
「仙台からキャラクターに扮した人たちを集めて一緒に乗ってく るという担当をしていた。沿道では多くの人たちがマンガッタンライナーの車両を見ると手を振って下さる姿を見て感動した思いがあります」
その後も、本郷さんはマンガッタンライナーを盛り上げようと、コスプレイベントなどを企画してきました。
街づくりまんぼう 本郷由華さん
「みんなのマンガッタンライナーだとは思うんですけど、私も22年間携わってきたのでもう『愛車』のような感じで可愛くてしょうがないです」
そして、ラストラン。
「出発進行!」
多くの人たちに愛された列車が石巻の街を後にしました。
鉄道写真家 武川健太さん
「市民の方がこれほどに集まるということは1つ答えだと思うので、石巻という町がより輝くための大きな大きな存在だと思うので未来に期待したいと思います。」
写真には初代マンガッタンライナーが残してくれた思い出がしっかりと納められていました。
初代の列車は引退しましたが、マンガッタンライナーは仙石線以外にも新たなデザインが投入されていて、現在あわせて3編成が県内を走っています。