【台風10号】南部と北部の一部が暴風域 土砂災害、低い土地の浸水などに厳重に警戒《長崎》
強い台風10号は、南部と北部の一部を暴風域に伴いながら北上を続けていて、午前11時に長崎市に避難指示が出されました。
強い台風10号は、午前8時頃、鹿児島県に上陸し、現在は熊本県付近から北に向けてゆっくり進んでいます。
このまま予報円の中心を進んだ場合、南部と五島は29日昼過ぎ、北部は29日夕方、壱岐・対馬は今夜遅くに最も接近する見込みです。
南部と北部の一部はすでに暴風域に入っていて、長崎市には午前11時に警戒レベル4にあたる避難指示が出されました。
避難指示は島原市、雲仙市、長与町、時津町にも出されています。
長崎市脇岬町では、午前3時51分に8月の観測史上最大となる24.3メートルの最大瞬間風速を観測。
30日午前6時までの24時間雨量は南部や北部で200ミリ、五島、壱岐・対馬で
100ミリが予想され、波の高さは五島で7メートル、南部、北部、壱岐・対馬で6メートル。いずれもうねりを伴い、大しけとなる見込みです。
気象台は、30日昼前にかけて暴風に。29日夜のはじめ頃から30日昼前にかけて土砂災害、低い土地の浸水などに厳重に警戒するよう呼びかけています。
佐世保市の京町アーケードでは午前9時40分頃、風の影響で看板が落下。
50代の女性が頭にケガをして病院に搬送されましたが意識はあり、軽傷だということです。
交通機関にも影響が出ています。
(小林勇大アナウンサー)
「JR長崎駅内では、終日運転見合わせの影響で人がほとんどおらず、静かな朝を迎えています」
JR九州は西九州新幹線、在来線ともに始発から運転を見合わせ。
長崎電気軌道や島原鉄道なども終日運休することを決めています。
県営バスと長崎バスの路線バスのほか、長崎と九州各県を結ぶ高速バスもすべて終日運休しています。
海の便ではジェットフォイルやフェリー、高速船が軒並み欠航。
長崎空港発着の空の便も、全便欠航しています。
停電も相次いでいます。
九州電力送配電によりますと、午前11時現在諫早市や大村市を中心に約1万2500戸が停電していて、現在 復旧作業が行われています。
この影響で、大村市では信号が消えるなどしているということです。
長崎市や佐世保市など、20の市と町で319の避難所が開設されていて、3200人あまりが避難しているということです。