「未成年遺族へ心の支援を」佐世保小6女児同級生殺害まもなく20年 被害児童の兄 苦悩語る《長崎》
事件から6月1日で20年を迎えます。
佐世保市の小学校で起きた同級生殺害事件の被害児童の兄が、東京都内で講演しました。
あと回しになりがちな未成年のきょうだい、姉妹の支援が必要と訴えました。
(被害女児の兄)
「時間的な感覚に関しては、ほぼ、きのうのことと大して変わらない。きのうのことのように感じているので、自分たちの立場からするとその時間というのは、あまり関係のないものと感じている」
東京の衆議院第一議員会館で講演したのは、事件で犠牲となった女子児童の34歳の兄です。
事件は2004年6月、佐世保市の小学校で当時6年の女子児童が、同級生にカッターナイフで切りつけられ殺害されました。
亡くなった女子児童の兄は当時、中学3年生。
親が心配しないように振る舞う中で、高校進学後「保健室登校」となったことなどを話し、犯罪被害者の遺族の中でも未成年のきょうだい、姉妹への支援が行き届いていないと訴えました。
(被害女児の兄)
「その子に起きている問題を、早く発見してあげるかということを第一に考えて、発見したことに対してその子にこれは問題なんだよということを、ちゃんと怖がらずに伝えてほしい。遺族の未成年の子どもに対して、声をかけることが最初のスタートライン。そのスタートラインを支援者側が切らないでほしい」
講演は、事件や事故で亡くなった人の遺品などを通して命の尊さを伝える「生命のメッセージ展」にあわせて開かれました。
兄は今後も自身の経験を伝え、支援が広がるよう訴えていくとしています。
【NIB news every. 2024年5月14日放送より】