春風に舞う感謝の紙テープ「島の春 旅立ちと別れ」万感の思いあふれる福江港《長崎》
五島市では島を離れる人との別れを惜しむ光景が、春の風物詩となっています。
港にあふれた笑顔と涙。カメラが密着しました。
【NIB news every. 2025年3月31日放送より】
お世話になった “あの人” との別れを惜しむ人たち。
切なく風に舞う 五色の紙テープ。
五島、春の風景です。
五島・福江島の海の玄関口「福江港」。
就職や進学で島を離れる人たちの出発がピークを迎えていました。
それぞれの思い…。
別れのあいさつを交わします。
(見送る人)
「どうぞ向こうに行かれても、いつものような笑顔と温かいハートで頑張ってください。いってらっしゃい!」
この風景、ずいぶん前から続いているようです。
港にある商店で尋ねると…。
(原 和子 さん)
「私の記憶では3歳の頃、店に来たとき、紙テープがあったような気がする。今73歳だから、すでに70年前にはあった」
昭和の時代、集団就職する生徒らを見送る人たちで、岸壁は埋め尽くされていました。
福江港でのこの風景、少なくとも70年前から続いているそうです。
感謝の思いを込めて見送る島の人たち。
いろんな思いを胸に港に集まります。
「長崎港行き」のフェリーが出港する1時間前。
バレーボール部の先輩を見送りに集まった男子学生たちがいました。
(中学生)
「少しでも多く話せたらなと思って(早く)きた」
(中学生)
「かっこよくてバレーもめちゃめちゃうまい。尊敬できるあこがれの先輩」
こちらの学生たちは顧問の先生を見送りに…。
(冷川小粹アナウンサー)
「バレー部の顧問の何という先生ですか」
(中学生)
「畑中先生、かわいいです。やさしい。おもしろい」
(冷川小粹アナウンサー)
「お見送りの時、何かみんなで決めている?」
(中学生)
「あいうえお作文です」
名前を頭文字にして文章をつくる「あいうえお作文」。
出発の際に披露しようと、みんなで考えました。
練習は、出港の直前まで。