国の特別天然記念物「コウノトリ」が巣を作ったのは意外な場所!? ひなの巣立ちを前に足環を取り付け 鳥取県八頭町
鳥取県八頭町で今年も子育てをしている国の特別天然記念物の「コウノトリ」。7月9日、ひなの巣立ちを前に今後の調査で必要な足輪の取り付けが行われました。
国の特別天然記念物の「コウノトリ」。鳥取県八頭町では、今年ある意外な場所での子育てが注目されていました。
三ツ國陽介 記者
「八頭町内の野球場に来ています。球場をみると、あちら照明の上にコウノトリの巣があります」
巣をつくっていたのは高さ約25メートルの照明の上。現在3羽のひながふ化し、親鳥は子育ての真っただ中です。
野球場の管理人 山﨑利雄さん
「ここに巣作りし始めて、今まで注意深く観察していました。ナイターをしていたら照明の上なので、巣をつくっていなかったかもしれない」
電柱など高い場所に巣をつくるコウノトリ。管理人の山﨑さんによると、今年はナイターの利用を中止していて、照明は使っていなかったため巣をつくったのではないかということです。
コウノトリを見に来た人男性
「こんなに近くで見るのは初めてなので、ちょっと感激しています」
「巣材を運んでいるところや、餌持ってきているところが撮れました。たまたま足環をつけるとのことだったので、どんな感じなのか初めてなので、見ていきたいと思います」
そして7月9日、兵庫県のコウノトリの郷公園などによる足輪の取り付けが行われました。まずは、高所作業車で巣に近づき、網を使ってひなを捕獲すると、目隠しをするなどしっかりと保護した上で、体重測定や血液検査などを行い、ひなの健康状態をチェックします。そして、コウノトリの個体番号が書かれた足輪を取り付け、1時間ほどで作業は完了。無事に3羽のひなを元の巣へと送り届けました。
コウノトリの郷公園 布野隆之さん
「いずれも健康状態は良く、大きく成長しています。このまま健康に成長してもらい元気に巣立ち、八頭町の大空を羽ばたいてくれたら」
あと1か月ほどで巣立つとみられている3羽のコウノトリ。八頭町はコウノトリにストレスがかからないよう、150メートル以上の距離をとって見守ってほしいと呼び掛けています。