参加者も思わず「おいしいかも」 災害時の活用に期待 海水や泥水・プールの水を生活用水に浄化できる装置の実演会 島根県
災害時の活用を目指します。9月3日、島根県松江市で宍道湖の水を生活用水に変える装置の実演会が開かれました。
この実演会は、鳥取県米子市に本社を置くガス会社が生活用水を生成することができる「海水淡水化装置」の活用法を広く知ってもらおうと行政関係者を招き行ったものです。
実演会では、災害で断水した状況を想定し、宍道湖の水を浄化しました。この装置は「逆浸透膜」と呼ばれる特殊な膜を組み込んだ機械で水に圧力を加え、塩分や細菌などを除去する仕組みとなっていて、1分ほどで2リットルの生活用水を作れるということです。早速、水質を測定してみると、浄化前は0.5あった塩分濃度が、浄化後にはゼロと生活に使える水準になりました。訪れた関係者は透き通ったきれいな水を試飲して思わずー。
関係者
「・・・おいしいかも」
デモンストレーションを見た人
「普通に蛇口をひねって出てくるのと同じ勢いで出てましたので、これであれば生活用水として使うことについても問題なく使用できるんじゃないかなという印象を受けています」
山陰酸素工業 矢田貴之 室長
「(海水淡水化装置は)非常に小型で軽トラックに載せて取水源まで運べば、生活用水を作ることができます。今回の能登半島地震でも生活用水の確保に苦慮したということもありますので、そういった場面で活躍できるというのが当面の目標です」
海水や泥水、プールの水でも問題なく生活用水に浄化できるというこの装置。まずは災害時に使用してもらい、将来は老朽化の進む水道インフラに代わる装置として活用していきたいということです。