奈良県の中学校で起きた落雷事故を受け 山陰両県の教育現場ではどう対応しているのか 雷の予兆で気を付けるべきことを解説
石原綾 アナウンサー
先週、奈良県の中学校で部活動中に2人が重体になった落雷事故。山陰両県の教育現場ではどう対応しているのか、取材しました。
事故が起きたグラウンドから約800メートル離れた店舗前では落雷の10分前雨は降っていませんでしたが、急に落雷を伴う強い雨が降り出しました。
4月10日、奈良県の中高一貫校のグラウンドで落雷があり、サッカー部の部活動中だった中学生と高校生が病院に搬送。現在も1人が意識不明の重体となっています。
学校側は会見を行い当時の状況を説明。
帝塚山中学校・高等学校 小林健 校長
「結果としては痛ましいですけど(予見)困難であったのではなかったかと思います。なかなか防ぎようがなかったのではないかと思います」
顧問らは、
「急に雨脚が強くなり中断しようか迷っていたところ落雷があった」などと話しているということです。
山陰両県の教育現場ではこうした落雷にどう対応しているのでしょうか。
奈良県の落雷事故を受け、4月11日、文部科学省から各県に注意喚起の文書が届きました。
鳥取県は、県立学校と市町村の教育委員会に通達。島根県でも同様の対応したとうことです。
鳥取県の担当者に話を聞くと、雷注意報が発表されても県や国から各学校に通知がされるような取り決めはないと言います。
鳥取県教育委員会事務局体育保健課 学校体育担当 倉本 秀樹 係長
「一律、県に(注意報が)出たからと言って全域が活動できないことはないと思います。柔軟な所があると思います」
そして、県としては教員の危機意識を上げていきたいと話します。
鳥取県教育委員会事務局体育保健課 学校体育担当 倉本 秀樹 係長
「雷は注意報が最高レベルで警報にはなりません。警報ではなく注意報だという甘い認識にならないよう、状況によってはすぐに子供たちを避難させるとか、意識を持つように周知をしていきたいと思っています」