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大雨などによる土砂災害から下流域を守る 中国地方最大の砂防施設『二の沢砂防えん堤』の仕組みに迫る 鳥取県西伯郡

2024年9月6日 19:10
大雨などによる土砂災害から下流域を守る 中国地方最大の砂防施設『二の沢砂防えん堤』の仕組みに迫る 鳥取県西伯郡

9月に入り、まさに今、台風シーズンを迎えています。そこで注意しなければならないのは、大雨による水害です。今回は、災害を未然に防ぐ治水施設を町田気象予報士が取材しました。町田気象予報士が訪ねたのは、鳥取県伯耆町の大山の麓。日野川河川事務所の、片岡隼人さんに案内され、現れたのがー。

国土交通省中国地方整備局日野川河川事務所 片岡 隼人
「二の沢砂防えん堤のスリット部になります」

町田気象予報士
「大きいですね!」

国土交通省中国地方整備局日野川河川事務所 片岡 隼人
「近くで見るとかなり大きさが伝わると思います」

2022年に完成した、二の沢砂防えん堤。高さは12.5メートル、全長358メートルの、中国地方最大の砂防施設です。

町田気象予報士
「こちら、どういうもので作られているんですか?」

国土交通省中国地方整備局日野川河川事務所 片岡 隼人
「大山山岳部から大量の土砂が流れてきますので、その土砂をせき止めて、大量の土砂が流出することを防ぐために設置している砂防えん堤となっています」

二の沢砂防えん堤は、大山から日野川へと流れる白水川に建設。大山から流れてくる土砂をせき止め、下流域への流出を防ぐための施設です。さらにー。

町田気象予報士
「赤い網状のものはなんなんですか?」

国土交通省中国地方整備局日野川河川事務所 片岡 隼人
「通常時の小規模の降雨などで流れてくる細かい石ですとか、水とか、周辺に住む生物の上下流の行き来を自然なものにするために格子状にしています」

災害につながる土砂を防ぐだけでなく、通常の雨水や、細かい石などは下流へと流れる構造。生態系を維持するためものだと言います。

町田気象予報士
「大山の麓に砂防が作られている理由はあるんですか?」

国土交通省中国地方整備局日野川河川事務所 片岡 隼人
「大山は今、浸食される段階に入っていて休火山となっていますので、大きな石小さな石、さまざまなものが上流から流れてくるので、下流にある人家を守るためにここに砂防堰堤を作っています」

火山活動をしていない大山は、これまでの雨や風などにより、表面が浸食。1997年には大規模な崩落も発生しました。現在、山の中腹から山頂にかけて、岩肌がむき出しとなっている大山。大雨などによる土砂災害から下流域を守っている、二の沢砂防堰堤。

国土交通省中国地方整備局日野川河川事務所 片岡 隼人
「これから起きる大雨で出てくる土砂を食い止めて、下流にある人・家を守ってくれるよう、効果を発揮してくれるよう期待しています」

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