広がる余波…不正発覚のダイハツ工業 未だ見通しがたたない新車の出荷に山陰の販売店は 「新生ダイハツとして生まれ変わってもらえたら・・・」 鳥取県
不正が発覚し、出荷停止の処置がとられている自動車メーカーのダイハツ工業。車社会の山陰を走るドライバーからは不安の声が…そして、自動車販売店の影響を取材しました。
軽自動車の国内大手「ダイハツ工業」で発覚した不正行為。生産する64車種について、安全性を確認する試験での不正行為が明らかとなり、国の内外、全てのダイハツ車が出荷停止となっています。
この事態を受け、山陰地方を走るドライバーはー。
ドライバー
「過去にダイハツのミラに乗っていた。メーカーの信頼があったのでそういうこと(不正)をしているのは意外だった」
「不安は不安。安全性の問題とか、売るときの価値がどうなるのかというのはあります」
困惑の声は、ダイハツ車を中心に扱う自動車販売店からも…。
赤碕ダイハツ 上田啓悟 社長
「それはまさかまさかでしょ。聞いてなかったので。そんなことになっているんだと衝撃だった。みんなそうでしょうけど」
今年60周年を迎えたこちらの店舗。約1300人のダイハツユーザーを抱えているため、不正発覚後、お詫び文書の配付に追われたといいます。また、現状、見通しが立っていない新車の出荷についてはー。
赤碕ダイハツ 上田啓悟 社長
「新車を新たに発注ができない。例えば新車が無いなら新しめの中古車でもいいよという人もいるので、我々はそう対応していくしかない」
現在、新車10台について、納車の目途が立っていないといいますが、車検などはこれまで通り行えるため、売り上げに大きな影響はないといいます。
鳥取県内の仕入れを一括して管理する鳥取ダイハツによりますと、これまでに50台ほどの新車や中古車のキャンセルが出たということです。また、鳥取県内では、部品加工などで売上高の1パーセント以上をダイハツ関連に依存している企業は17社あり、鳥取県はこれらの企業に対して、融資に関する支援体制を整えています。
赤碕ダイハツ 上田啓悟 社長
「今回表になった不正があるので、そこを洗いざらい出してもらって、新生ダイハツとして生まれ変わってもらえたら、お客様の信用も徐々に取り返せるのでは」
今も見通しが経っていないダイハツ車の出荷。ユーザー、そして事業者への影響は今後も広がる可能性があります。