生産者の約3割が県外からのIターン 50年以上の歴史がある「日南トマト」初出荷 選別システムにはAIを初めて運用 品質向上や労務負担の軽減などを期待 鳥取県日南町
夏の訪れと共に本格的な収穫が始まります。鳥取県最大のトマト産地である日南町で7月17日朝に特産「日南トマト」が初出荷されました。
標高約400メートル、寒暖差が大きい日南町で生産される特産の「日南トマト」の出荷式には、JAや生産者ら60人が参加し、テープカットなどをして初出荷を祝いました。
今年は天候に恵まれたことから、酸味や甘みのバランスもよく良い出来に仕上がったということです。今年はトマトの大きさや色、傷があるかどうかなどを選別するAIシステムが初めて運用され、品質向上や労務負担の軽減などが期待されています。
JA鳥取西部日南トマト生産部 岩田真也 部長
「(AIシステムは)スマート農業じゃないですけど、これからの技術の継承や(生産する)人が少なくなっていくことへの対応を期待してい ます。(今年の)トマトの出来も、高温の異常気象の中でも今年も順調に非常に良いトマト が出来上がっています」
50年を超える歴史がある「日南トマト」。現在43戸の農家が、5.4ヘクタール生産していますが、その3割程を占めているのは、県外からなどのIターン者ということです。
広島県からのIターン生産者 平岡竜也さん
「自分が生産するのもそうですけど、新たに生産者を増やして“日南トマト”の産地としての飛躍を考えています」
日南トマトは、去年は過去最高となる2億1000万円を売り上げています。今年も原油高騰による資材や肥料の値上がりなどで生産現場は厳しいということですが、JA鳥取西部日南支所は今年も去年を上回る2億円台の売り上げを目指しています。
この日南トマトの出荷はこれから夏に向けて本格化し、11月上旬まで県内や山陽方面などに出荷されます。