【特集】気候変動と農業① 「コメ」 青森県内の1等米比率60%台の衝撃 これからのコメづくりは
特集は「気候変動と農業」です。
ことしの猛暑で一次産業は様々な被害を受けました。
この先温暖化対策が進まない場合青森県の1年の平均気温は21世紀末には4.7℃も上昇し今の東京並みになるという予測もあります。
これからの農業政策はどのように進めれば良いのか。
1回目の6日は「コメ」について考えます。
藤崎町のコメ農家、福士広基さんです。
例年は品質の良い「1等米」が9割以上を占めるといいますがことしは3割ほどにまで減りました。
コメ農家 福士広基 さん
「全体的にコメが痩せている高温障害の白いところが多いのはもう明らかに1等米にはなれなくて2等米」
同じ町内の米村義久さんもこれまではほぼすべてが1等米でしたがことしはわずか1割に。
収量もおよそ2割減りました。
コメ農家 米村義久 さん
「「つがるロマン」はどうしても暑さに弱くて白いコメとか胴割れ米がよく発生する もう少し暑さに強い品種改良をするとか対応してほしいですね」
ことし県産米の1等米比率は9月末現在68.9%と過去10年で最も低くなりました。
記録的な猛暑の影響でコメが白く濁る障害が発生し特に津軽地域の被害が大きいとみられています。
異常な暑さは水の管理など栽培方法でも農家を悩ませました。
コメ農家 福士広基 さん
「夏場は1週間に1回くらい水を入れておけば良いのだけれどそれが2日3日であっという間に水がなくなってしまってまた次を入れなくてはいけないのだけれどみんな農家さんは水を使うから用水路に水が来なくなって最後のあたりは厳しかった 今まで経験したことがない暑さだったから何をやって良いのかわからない状態でやった」
被害は全国に広がり特に深刻だったのはコメ王国・新潟県です。
猛暑に加え記録的な雨不足で田んぼに水が入らず。
川の水位が下がってしまったことで海水が逆流。
塩害が発生し一部のコメが枯れる被害も出ました。
新形県産コシヒカリの1等米比率は今のところわずか3.6%。
暑さに弱いコシヒカリの未来を懸念する声が高まっています。
北陸農政局 河合亮子 次長
「この先地球が温暖化していったときにどうなるのかという もう少し暑さに強い品種に変えていく必要があるのではないか」
県産米の品種改良に取り組んでいるのが農林総合研究所です。
特A米・青天の霹靂や暑さ・寒さに強いはれわたりなどを開発してきました。
新しい品種を作るには最短でも10年以上かかるとされ、育苗ハウスなどで暑さに強い品種の研究も続けています。
農林総合研究所水稲品種開発部 神田伸一郎 部長
「高温に関しては南の方や九州などそういうところでも高温耐性と言われている品種がありますのでそういうものを積極的に青森県にも取り入れて高いレベルの高温耐性を持つものの育成を進めていく」
ただ西日本の品種などはそのまま県内で育ててもうまく成熟が進まないといいます。
より栽培しやすくおいしい品種を県内で開発する必要があります。
農林総合研究所水稲品種開発部 神田伸一郎 部長
「ことし今ある既存品種よりも品質が良いものが選べればとりあえずことしレベルの高温には耐えられるというものであると思いますのでまずはそれをきちんと選んでいく それもことしかぎりではなく育成の材料として交配母本として利用していくことによってより高温にも寒さにも病気にも強いようなものを作っていくのが私たちの使命」
県は気象条件や生育データを調べ栽培方法などの研究も進めています。
県農産園芸課 大和山真一 課長
「いろんな場所いろいな人の管理そういうもので『白未熟粒』等の発生がどう違うのかそこから原因は高温となっているもののどういう管理でそれが避けられるのかというところどういう管理をすれば良かったのかを導き出して来年の指導に向けていきたい」
コメ農家は。
コメ農家 福士広基 さん
「昔は20年30年前は寒さに対してどうしようということを農家は一生懸命やっていたこれからはこの暑さをどうしようのやり方もいろいろ私たちも勉強だと思うしそうやっていかないとだめなのかなことしでつくづく思います」
猛暑でも高品質でおいしい県産米を作るために将来を見越した対策が求められています。
ことしの猛暑で一次産業は様々な被害を受けました。
この先温暖化対策が進まない場合青森県の1年の平均気温は21世紀末には4.7℃も上昇し今の東京並みになるという予測もあります。
これからの農業政策はどのように進めれば良いのか。
1回目の6日は「コメ」について考えます。
藤崎町のコメ農家、福士広基さんです。
例年は品質の良い「1等米」が9割以上を占めるといいますがことしは3割ほどにまで減りました。
コメ農家 福士広基 さん
「全体的にコメが痩せている高温障害の白いところが多いのはもう明らかに1等米にはなれなくて2等米」
同じ町内の米村義久さんもこれまではほぼすべてが1等米でしたがことしはわずか1割に。
収量もおよそ2割減りました。
コメ農家 米村義久 さん
「「つがるロマン」はどうしても暑さに弱くて白いコメとか胴割れ米がよく発生する もう少し暑さに強い品種改良をするとか対応してほしいですね」
ことし県産米の1等米比率は9月末現在68.9%と過去10年で最も低くなりました。
記録的な猛暑の影響でコメが白く濁る障害が発生し特に津軽地域の被害が大きいとみられています。
異常な暑さは水の管理など栽培方法でも農家を悩ませました。
コメ農家 福士広基 さん
「夏場は1週間に1回くらい水を入れておけば良いのだけれどそれが2日3日であっという間に水がなくなってしまってまた次を入れなくてはいけないのだけれどみんな農家さんは水を使うから用水路に水が来なくなって最後のあたりは厳しかった 今まで経験したことがない暑さだったから何をやって良いのかわからない状態でやった」
被害は全国に広がり特に深刻だったのはコメ王国・新潟県です。
猛暑に加え記録的な雨不足で田んぼに水が入らず。
川の水位が下がってしまったことで海水が逆流。
塩害が発生し一部のコメが枯れる被害も出ました。
新形県産コシヒカリの1等米比率は今のところわずか3.6%。
暑さに弱いコシヒカリの未来を懸念する声が高まっています。
北陸農政局 河合亮子 次長
「この先地球が温暖化していったときにどうなるのかという もう少し暑さに強い品種に変えていく必要があるのではないか」
県産米の品種改良に取り組んでいるのが農林総合研究所です。
特A米・青天の霹靂や暑さ・寒さに強いはれわたりなどを開発してきました。
新しい品種を作るには最短でも10年以上かかるとされ、育苗ハウスなどで暑さに強い品種の研究も続けています。
農林総合研究所水稲品種開発部 神田伸一郎 部長
「高温に関しては南の方や九州などそういうところでも高温耐性と言われている品種がありますのでそういうものを積極的に青森県にも取り入れて高いレベルの高温耐性を持つものの育成を進めていく」
ただ西日本の品種などはそのまま県内で育ててもうまく成熟が進まないといいます。
より栽培しやすくおいしい品種を県内で開発する必要があります。
農林総合研究所水稲品種開発部 神田伸一郎 部長
「ことし今ある既存品種よりも品質が良いものが選べればとりあえずことしレベルの高温には耐えられるというものであると思いますのでまずはそれをきちんと選んでいく それもことしかぎりではなく育成の材料として交配母本として利用していくことによってより高温にも寒さにも病気にも強いようなものを作っていくのが私たちの使命」
県は気象条件や生育データを調べ栽培方法などの研究も進めています。
県農産園芸課 大和山真一 課長
「いろんな場所いろいな人の管理そういうもので『白未熟粒』等の発生がどう違うのかそこから原因は高温となっているもののどういう管理でそれが避けられるのかというところどういう管理をすれば良かったのかを導き出して来年の指導に向けていきたい」
コメ農家は。
コメ農家 福士広基 さん
「昔は20年30年前は寒さに対してどうしようということを農家は一生懸命やっていたこれからはこの暑さをどうしようのやり方もいろいろ私たちも勉強だと思うしそうやっていかないとだめなのかなことしでつくづく思います」
猛暑でも高品質でおいしい県産米を作るために将来を見越した対策が求められています。
最終更新日:2024年12月11日 11:58