五所川原市発注の工事の入札に絡み元副市長たちが逮捕された官製談合事件です。容疑者側から落札業者に入札価格を電話で指示し協力金を要求していたことが関係者への取材で分かりました。

五所川原市の元副市長で無職の一戸治孝容疑者と五所川原市の会社役員片山弘一容疑者、無職の石井隆夫容疑者は共謀の上2021年11月に行われた市発注の土木工事など3件の指名競争入札で、特定の業者が落札できるよう指名業者の選定を取り決めるなどの不正をしたとして官製談合防止法違反などの疑いが持たれています。
一戸容疑者は当時指名業者を選定する権利のある指名審査会の会長でした。そして石井容疑者と片山容疑者は与党の建設業者が集まる「五所川原建設技術研究会」の事務局長と会計でした。不正のあった3件の入札に参加した業者の関係者によりますと入札前に石井容疑者から落札業者へ「この件はおたくらで」などと電話があり入札価格を指示されました。また落札額の数パーセント前後を協力金として研究会に納めるように求められていたことが新たに分かりました。警察は研究会に所属する他の業者への聴取を進めるほか不正があった3件の入札以外の資料も調べるなど事件の全容解明を急いでいます。