松山市中心部の大規模な土砂崩れ 現在も3人が行方不明…160人態勢での捜索つづく
きょう未明、松山市の中心部を襲った大規模な土砂崩れ。少なくとも住宅1棟が押しつぶされ、現在も3人の行方がわかっていません。発生から14時間以上、今も救助活動が行われています。
消防:
「下がれ!下がれ!」
住民:
「うわー…うそ…」
寝静まっている住宅街に一気に押し寄せた大量の土砂。土砂はマンションのベランダの鉄柵をも押し曲げて、住宅の中に…
きょう午前4時前、松山城の北側の斜面が高さおよそ100m、幅50mにわたって崩れ落ち、複数の住宅や道路に土砂が流れ込みました。
住民によると、土砂崩れは3回ほど発生したということで、土砂は、駆けつけた消防車や対応用のテントにも迫っていました。
大きな木がマンションのすぐそばに流れ込み…立体駐車場の車にも土砂が…
松山市は午前5時に清水地区に警戒レベルで最も高いレベル5の緊急安全確保を発令しました。
植田記者:
「愛媛県松山市の現場です。大雨の影響でしょうか、こちらの奥が崩れたということです」
佐伯アナ:
「茶色い山肌が広い範囲でむき出しになっています」
松山城の天守近くにはっきりと確認できる土砂崩れの爪痕…
現場近くの住民:
「4時ごろ起きていたんですけど土のにおいがして、それからすごい音がして、これはいってるなと予感したんですけど」
現場近くの住民:
「雷が落ちるようなバリバリバリという音がして光はなくそのあと窓を覗いたら隣の家がつぶれているという状態。(15階マンションの)8階まで木が飛んできた」
現場近くの住民:
「バイト帰りに歩いて、目の前で起きた。先に避難していた住民の方と『危ない逃げろ』っていってみんなで逃げた」
現場は住宅やマンションが立ち並ぶ地域で、少なくとも木造民家1棟が押しつぶされ、90代の男性と80代の女性、40代の男性のあわせて3人の行方が現在もわかっていません。
現場近くの住民:
「雨が強いのは感じてたんですけど、こんな山が崩れるとか考えてなかったのでまさかっていう感じで」
松山市では、おとといの降り始め以降、平年の1か月分の雨量に相当する213ミリを観測。土砂崩れが起きた当時、松山市内には大雨注意報が発表されていましたが、大雨警報や土砂災害警戒情報は出ていませんでした。緊急安全確保が出た清水地区の住民は、公民館などに避難しました。
避難した住民:
「僕の家の前は土砂が道路まできてて完全に冠水していました。前にも洪水でマンションのエントランスが冠水したこともあったので危ないなとは思ってはいたんですけど、まさか崩れるとは思わなかったので驚きです」
土砂崩れの影響で…
埼玉から:
「災害のことはニュースでわかっていたのでどうかなと思って一応確認はしてみたんですけど」
松山城のロープウェイとリフトの運転を休止しました。
埼玉から:
「上がってみます、自力で」
記者:
「きょうは登山道も通行止めなんです」
埼玉から:
「(松山城を)見られないの。もう登れないの、全然」
松山市は、松山城に向かう登山道も全面通行止めとしています。