高知県香美市の教育行政のトップである教育長が不在となっている問題で、依光晃一郎市長は人事案を一旦白紙にした上で、7月3日に教育委員との意見交換を行いました。

香美市の依光晃一郎市長は、5月の市議会で提案し否決された、教育長に香美市教育委員会の濱田久美子氏を新任する人事案を白紙にすると表明していて、3日に改めて教育長にふさわしい人物像について教育委員と話し合いました。依光市長からは香美市教育振興基本計画を力強く推進し、課題である不登校対策に取り組むこと。また、生涯学習に力を入れられる人がふさわしいなどといった意見が出ました。

これに対し委員側からは、市教委は義務教育までに直接の責任を持つと強調。子どもを大切にする教育愛があり、小中学校教育に精通している人が理想であるという意見が出ました。その後、委員側から出た「濱田氏を提案しないということであれば建設的な話し合いが出来ると思う」という意見に対して、依光市長は「持ち帰らせてほしい」と明言を避けました。

依光市長は会を「最終的な合意には至らなかったが、一歩前進」と振り返り、今後も意見交換会を続けるとしています。