台風10号は8月30日夜の始め頃から31日に高知に接近する見込みです。気象台は、30日の夜にかけて県内で線状降水帯が発生し、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があるとしています。

台風10号は、29日午後5時に長崎県の雲仙市付近にあってゆっくりした速さで北へ進んでいます。中心の気圧は980ヘクトパスカルとやや勢力が弱まりました。中心付近の最大風速は30メートルで、台風はこのあと九州を横断し、30日夜のはじめ頃から31日に高知に接近する見込みです。

台風の接近に伴い、県内は暖かく湿った空気が流れ込み大気の状態が非常に不安定になっていて、8月26日の降り始めから29日午後5時までの雨の量は、津野町船戸で527ミリ、仁淀川町鳥形山で524.5ミリ、馬路村魚梁瀬で508ミリと500ミリを超えました。

予想される1時間の雨の量は29日、30日ともに多い所で全域で80ミリとなっています。また、30日午後6時までの24時間に予想される雨の量は、多いところで中部・東部で400ミリ、西部で300ミリです。

高知地方気象台は30日の夜にかけて県内で線状降水帯が発生し、大雨災害発生の危険度が急激に高まる可能性があるとしています。線状降水帯が発生した場合は局地的にさらに雨の量が増える恐れがあります。

中部と西部では30日の朝から昼前にかけ暴風となる見込みで、30日に予想される最大風速は陸上で20メートル、海上で25メートル。最大瞬間風速は、陸上・海上で35メートルです。

また波は30日にかけて全域でうねりをともない、30日は最大で7メートルとなっています。

気象台はうねりをともなった高波、土砂災害、低い土地の浸水、川の増水や氾濫、暴風に警戒を。高潮や落雷、竜巻などの激しい突風に注意を呼びかけています。