【シリーズ年末回顧】『能登半島地震②』復興に向けた観光地の取り組み【高知】
2024年の出来事を振り返るシリーズ「年末回顧」。今回は能登半島地震の2回目、地震の威力を物語る地形の変化と復興に向けて前を向く被災した観光地の取り組みです。
3月5日、元日の地震で震度7を観測した能登半島の北部・石川県輪島市の海岸を訪れました。
マグニチュード7.6の地震の威力を物語る場所があると、高知大学防災推進センターの岡村眞客員教授に案内してもらいました。
■岡村眞 客員教授
「能登半島で一番先端部分の西側の方へ来ているんですが、ここは門前町の五十洲漁港という漁港で、一番地震で土地が隆起した所になる。おそらく地震の揺れている時間は50秒ぐらいで、4メートルも上がってしまった。だから、相当大きな、まずは引き波のような形で目撃されたのではないかと思う」
門前町の五十洲漁港では今回の地震で4メートルの隆起が起こり、湾内の海底があらわになりました。
この影響で石川県内に69か所ある漁港のうち60の漁港が地盤の隆起や岸壁の損傷などの被害を受けました。
■岡村 教授
「高知県に置き換えて考えてみますと、これが例えば室戸岬の先端とか、足摺岬の先端であるとかっていうのは、100年に1回、これが起きてきたということなんで。だから、まさにこういう陸を作る現場の上に、私たちは、もう住んでいるということを能登半島から学ぶことができます」
元日の地震で震度6強を観測した、能登半島の中央部にある七尾市の和倉温泉です。
全国有数の温泉街として知られるこの場所も、建物や道路の損壊が相次ぎました。
取材した3月は和倉温泉にある21の旅館全てが営業を休止していました。その後営業が再開できたのはわずか4軒、共同浴場の和倉温泉総湯も再開していますが、震災前の賑わいが戻ってくるのはまだ時間がかかりそうです。
和倉温泉では、1997年から毎年6月に「能登よさこい祭り」と題してよさこいのイベントを開いています。
2023年は、北陸を中心に40チームが出場。よさこいの本場・高知からも「とらっくよさこい(ちふれ)」が参加し、温泉街を熱く盛り上げました。
今年3月、祭りの運営に携わっている和倉温泉観光協会の平野正樹さんに祭りの会場となっている、七尾湾に面した「和倉港」を案内してもらいました。
■平野さん:
「ここがメーンステージ会場。ちょうどこちらに仮設の大きなステージ作って、夕日を浴びながら、踊るのが本当に雰囲気が良くて、踊り子さんもここはやはり一番好きなステージだったんですけど…。やはりちょっとこの状況見たらショック受けるんじゃないかなと思います」
よさこいの絆で高知から支援の動きもありました。
よさこいチーム「とらっくよさこい」の元代表で南国市の運送会社を経営する磯木保廣さんが中心となり、県内の様々なチームが協力して、七尾市に飲料水を送るプロジェクトがおこなわれました。七尾市では4月に水道が全域で復旧しましたが、高知から送られた水は被災者の生活の支えになっていました。
こうした支援に感謝を述べるために今年8月、よさこい祭り前夜祭のステージに能登よさこい祭りの関係者の姿がありました。
復興は道半ばではあるものの、能登よさこい復活への決意を誓っていました。
今年の能登よさこいは中止となってしまいましたが、よさこいの灯を消すわけにいかないと規模を縮小したイベントを6月と10月に開催。6月には「とらっくよさこい(ちふれ)」の有志が駆けつけました。
能登半島地震からまもなく1年となる今、復興に向けて一歩一歩動き始めている和倉温泉。
能登の地で鳴子の音が大きく鳴り響くその日が来るまで、高知だけでなく全国の「よさこい人」が能登を応援し続けます。
3月5日、元日の地震で震度7を観測した能登半島の北部・石川県輪島市の海岸を訪れました。
マグニチュード7.6の地震の威力を物語る場所があると、高知大学防災推進センターの岡村眞客員教授に案内してもらいました。
■岡村眞 客員教授
「能登半島で一番先端部分の西側の方へ来ているんですが、ここは門前町の五十洲漁港という漁港で、一番地震で土地が隆起した所になる。おそらく地震の揺れている時間は50秒ぐらいで、4メートルも上がってしまった。だから、相当大きな、まずは引き波のような形で目撃されたのではないかと思う」
門前町の五十洲漁港では今回の地震で4メートルの隆起が起こり、湾内の海底があらわになりました。
この影響で石川県内に69か所ある漁港のうち60の漁港が地盤の隆起や岸壁の損傷などの被害を受けました。
■岡村 教授
「高知県に置き換えて考えてみますと、これが例えば室戸岬の先端とか、足摺岬の先端であるとかっていうのは、100年に1回、これが起きてきたということなんで。だから、まさにこういう陸を作る現場の上に、私たちは、もう住んでいるということを能登半島から学ぶことができます」
元日の地震で震度6強を観測した、能登半島の中央部にある七尾市の和倉温泉です。
全国有数の温泉街として知られるこの場所も、建物や道路の損壊が相次ぎました。
取材した3月は和倉温泉にある21の旅館全てが営業を休止していました。その後営業が再開できたのはわずか4軒、共同浴場の和倉温泉総湯も再開していますが、震災前の賑わいが戻ってくるのはまだ時間がかかりそうです。
和倉温泉では、1997年から毎年6月に「能登よさこい祭り」と題してよさこいのイベントを開いています。
2023年は、北陸を中心に40チームが出場。よさこいの本場・高知からも「とらっくよさこい(ちふれ)」が参加し、温泉街を熱く盛り上げました。
今年3月、祭りの運営に携わっている和倉温泉観光協会の平野正樹さんに祭りの会場となっている、七尾湾に面した「和倉港」を案内してもらいました。
■平野さん:
「ここがメーンステージ会場。ちょうどこちらに仮設の大きなステージ作って、夕日を浴びながら、踊るのが本当に雰囲気が良くて、踊り子さんもここはやはり一番好きなステージだったんですけど…。やはりちょっとこの状況見たらショック受けるんじゃないかなと思います」
よさこいの絆で高知から支援の動きもありました。
よさこいチーム「とらっくよさこい」の元代表で南国市の運送会社を経営する磯木保廣さんが中心となり、県内の様々なチームが協力して、七尾市に飲料水を送るプロジェクトがおこなわれました。七尾市では4月に水道が全域で復旧しましたが、高知から送られた水は被災者の生活の支えになっていました。
こうした支援に感謝を述べるために今年8月、よさこい祭り前夜祭のステージに能登よさこい祭りの関係者の姿がありました。
復興は道半ばではあるものの、能登よさこい復活への決意を誓っていました。
今年の能登よさこいは中止となってしまいましたが、よさこいの灯を消すわけにいかないと規模を縮小したイベントを6月と10月に開催。6月には「とらっくよさこい(ちふれ)」の有志が駆けつけました。
能登半島地震からまもなく1年となる今、復興に向けて一歩一歩動き始めている和倉温泉。
能登の地で鳴子の音が大きく鳴り響くその日が来るまで、高知だけでなく全国の「よさこい人」が能登を応援し続けます。
最終更新日:2024年12月4日 18:55