波紋広がる 石破総理の商品券問題 静岡県内選出議員からも厳しい指摘
15、16日の週末にNNNと読売新聞が行った世論調査で石破内閣の支持率が政権発足以来、最低となる31パーセントとなりました。石破政権にかつてない逆風が吹き荒れてます。
17日の参議院予算委員会で野党は石破総理の責任を追及しました。
(立憲・石垣のり子参院議員)
「一部では政倫審も含めて、御説明の場、弁明をすべきではないかというお声もあるんですけれども」
(石破総理)
「法的に正しいといっても、じゃあ道義的にどうなんだいと 社会通念上どうなんだいという ことは、それはあるという事は 痛切に認識をいたしておるところでございます/大変申し訳ございません」
3日に総理大臣公邸で行われた会合で石破総理が新人議員15人に対し、10万円相当の商品券をお土産として配っていた問題。
石破総理はポケットマネーから慰労のつもりで渡したと説明し繰り返し「違法性はない」と強調しています。
(石破総理)
「公職選挙法にも政治資金規正法にも触れるものではございません」
野党が国会で追及を強める中。
立憲民主党の野田代表はこの問題で「党内で退陣を求める声があるが簡単には求めない」と話しています。ある立憲幹部は「自民党は内部崩壊する」と話していて、立憲民主党としては、直ちに辞任を求めるのではなく国会で追及し自民党のイメージダウンを狙う戦略です。
静岡県内選出の野党議員からも石破総理に対し厳しい声が…
(立憲・源馬衆院議員)
「法的に問題がないと言い張っていますけど、そこじゃなくてこの物価高でしかも高額療養費の自己負担を引き上げようとしている、そして一方で国会では、政治のカネの問題を議論しているさなかに10万円ずつ配るというその神経が我々には理解できない、多くの国民の皆様にもそこが問題だと受け止められていると思います」
(国民・田中衆院議員)
「報道が出てからこの土日であのような商品券や土産は自民党内にこれまであった習慣、他にも過去に貰った人がいるということでやはりちょっと一般の私たちの感覚からするとずれているという印象であります/(今後党として)政倫審への出席も要請していますが、今後石破総理がどのような対応をするかにかかっている、ただ二度としない、反省しているというだけでは、なかなか国民は納得しないのかな」
支持率にも影響が出ています。
NNNと読売新聞が今月14日から16日まで行った世論調査で、石破内閣を支持するか尋ねたところ、「支持する」と答えた人は31パーセントで前回2月調査から8ポイント下がり石破政権が発足して以来、最低となりました。
「支持しない」は58パーセントで前回より15ポイント上がりました。
石破総理が自民党議員に10万円相当の商品券を配っていたことは問題だと思うか、たずねたところ、「思う」が75パーセントに達しました。
この問題について石破総理の責任は大きいと思うか、には「思う」が69パーセントでした。
夏の参議院選挙の、比例代表での投票先をたずねたところ、自民党が最も多く25パーセント。
二番手は国民民主党で17パーセント。
3位は立憲民主党で11パーセントでした。
政権についてどちらを望むか、たずねたところ、「野党中心の政権に交代」が46パーセントで「自民党中心の政権の継続」の36パーセントを10ポイント上回りました。
支持率が下がったことで自民党内では危機感が高まっています。改選を控えた複数の参院議員からは「選挙は石破総理では戦えない」という声が出ています。また、自民党の中堅議員からは「高額療養費、商品券、世論調査でスリーアウトチェンジ。予算成立が区切りになるのでは」など予算成立と引き替えに退陣すべきとの声も出ています。
一方ある自民党ベテラン議員からは「トップを代えても変わらない。一度下野しないと自民党は再生できない」と冷静な声もあがっています。
野党だけではなく与党からも逆風が吹く石破政権今後、さらに厳しい政権運営となりそうです。