静岡県内も経済影響など懸念 日米首脳会談のポイントは
石破総理大臣は日本時間の8日未明、トランプ大統領と初めての首脳会談に臨みます。
「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ大統領とどう信頼関係を築くのか?そして、二人の相性は?
石破総理は日本時間の7日午前7時半頃、アメリカの首都・ワシントンに到着しました。
トランプ大統領との首脳会談は日本時間の8日未明に行われる予定で、アメリカ政府の関係者によるとトランプ大統領は今後の対中戦略や対米投資について協議したい考えだと話しています。
一方の石破総理。アメリカへの出発前には…
(石破総理)
「日米が協力していくことが、自由で開かれたインド太平洋、あるいは世界全体の発展のため、平和のために、力を合わせてやっていきましょうということを確認できたらいいなと思っております」
首脳会談では日本が防衛力の強化に取り組んでいることや、日本企業の対米投資額の大きさや雇用を生み出していることをアピールするものとみられています。
両首脳は安全保障や経済分野での日米関係の連携強化を確認する共同声明を出す方向で最終調整をしています。
石破総理とは同い年で、慶応大学の同窓でもある鈴木静岡県知事も今回の首脳会談に注目しています。
(鈴木知事)
「トランプさんはかなり関税について駆け引きに使われるケースが多いので、その真意を確認してディールに負けないようにタフな交渉をしていただければいいと思う。多分性格的にはちょっと異なると思いますし、なかなか石破さんに安倍さんほどの柔軟な対応を望むのは酷かもしれないですが、でも誠実にしっかりご本人の主張をしていただければ思いは通じるのではないか」
外交や安全保障に詳しいキヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さんは「共同声明に盛り込まれる言葉」に注目しています。
(キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さん)
「黄金時代、ゴールデンエイジという言葉が入るとうのが注目ポイント、つまり日米はこれから黄金時代を迎えるというところが一番の注目ポイントだと思っています」
トランプ大統領は先月の就任式でこの‟黄金時代”という言葉を使っています。
(トランプ大統領)
「アメリカの黄金時代が今まさに始まる」
(キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さん)
「これはトランプ政権の外交の当局者に取材をしたところ、トランプ大統領本人の強い意向だったそうです。これからアメリカは黄金時代に入るというのは今のトランプさんのキャッチワード。それを今回、関係を重視している日本との中で盛り込みたい」
そして、安倍元総理がトランプ大統領と築いたような関係を作るため必要なことを聞くと・・・
(キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さん)
「直感ですね、トランプさんの直感でこの人は信頼できるかできないか おそらくトランプ政権の元幹部が言っていたのは、『会って3分で決める』と言っていました。初めて会って3分でこの男は信頼に足るのかどうかと決めるという話を聞いたことがあります。まさにケミストリーが合うか合わないかが全てだろう」
では、2人の相性はどうなのでしょうか?
(キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さん)
「会ってみないと分からないですが、私の感覚で言うと合わないだろうと見ています/トランプさんの世界観でいうとまずは国よりもリーダー、指導者が大事。国が共産主義だろうが、独裁主義だろうが関係ない。では合う人とはどんな人か?というともちろんケミストリーが合うというのもありますが後は国内の支持基盤が強いことが条件のひとつにある。やはりトランプさんはディールが全て。そのディールをしっかりと実行してくれる支持基盤があるかというところで判断する。で見ると石破さんちょっと頼りないと見られる可能性が高いと思っています」
あらためて、今回の首脳会談で石破総理に望むことを聞きました。
(キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司さん)
「日本の命運がかかった会談。失敗したら大変なことになる。日米同盟は弱体化して防衛費はもっと出せと要求され、関税はかけられ、地獄のような状況になる。そういう意味では失敗は許されない会談。石破さんはアメリカで媚びるだけではだめだと言われているが、媚びるのと個人の関係をつくるのは違う、トランプさんの心をつかむ努力をしてほしい」