【袴田氏支援者訃報】“狭山事件”で無期懲役確定し再審請求中の石川一雄氏が死去…巌さん姉は「残念」(静岡)
いわゆる“狭山事件”で無期懲役が確定し、再審=裁判のやり直しを求めていた石川一雄さんが、11日、亡くなりました。石川さんは再審無罪が確定した袴田巌さんの支援者の1人でした。
享年86で亡くなった石川一雄さん。再審の扉が開かれることはありませんでした。
この事件は1963年、埼玉県狭山市で当時16歳の女子高校生が殺害されたもので、石川さんは当時、強盗殺人の疑いで逮捕され、1977年に最高裁で無期懲役が確定。服役するも1994年に仮釈放されました。石川さんは、警察による証拠のねつ造があったなどと再審を求め2006年に3回目の再審請求を申し立て、審理が続いていました。
(石川 一雄さん・86歳・2024年当時)
「一か月間無実を訴えていた」「『きょう、お前が自白しなかったら、お兄さんを逮捕するぞ』と言われた。『じゃあ私にしてください』と」「だけれど、犯人じゃないので、どういう風に殺したかわからなかった」
関係者によりますと、石川さんは、11日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため、狭山市内の病院で亡くなったということです。2024年、再審で無罪が確定した袴田巌さんと、一時期、東京拘置所に一緒にいたという石川さん。
(石川 一雄さん・2014年当時)
「彼は外に出るとコンクリに拳をぶつけて血だらけ、社会に出たらボクシングやるんだとだから鍛えてるんだと」
袴田さんの姉ひで子さんは、きのう、報道陣の取材に応じ、亡くなった石川さんを悼みました。
(袴田 巌さんの姉・ひで子さん)
「残念ですね、私たちは、ともに戦ってきた仲間なんですよ。だから、今度は石川さんの番だよって、私も随分励ましてきた」「60年も戦ってきて、なんで、こんな早くいっちゃったんだよということを、もうちょっと頑張ってもらいたかった、でも、しょうがない」