【シーズン到来も…】使用機会増えるカセットコンロの扱い方に注意!静岡市のマンション火災のケースから
先週、静岡市内のマンションで起きた火事は、カセットコンロを使用中、ガスボンベに引火し燃え広がったとみられています。これから冬を迎え使用する機会も増えるカセットコンロですが、その使い方には注意が必要です。
11月9日、静岡市駿河区中田本町の3階建てマンションで起きた火事。火は3階の一室を全焼し、この部屋に住む60代の男性が全身にやけどを負い病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
この火事の原因とみられるのが、男性が使用していた「カセットコンロ」です。カセットボンベに引火し燃え広がったとみられています。これから寒くなると鍋物など「カセットコンロ」を使う機会が増えますが、気を付けなければならないのが、カセットボンベに引火する火災です。
カセットコンロによる火災の実験映像。カセットコンロにガスボンベを正しく取り付けていなかったため、ガス漏れが発生。コンロを点火すると、漏れたガスに引火して大きく燃え上がってしまいました。
消防庁によりますと、2022年の1年間に起きたカセットコンロによる火災は2773件で、出火原因の7.6%で、たばこやたき火に次いで3番目に多くなっています。カセットコンロは、その使い方によっては爆発や火災を起こす恐れがあるといいます。
ガス機器・石油機器に詳しい日本ガス石油機器工業会の担当者は「カセットコンロの取り扱いには十分気を付ける必要がある」と警鐘を鳴らします。
(日本ガス石油機器工業会 天野 直樹 マネージャー)
「カセットボンベを使った火災の多くはユーザーの誤使用になる。ボンベが非常に熱くなってしまうと破裂するという事故につながる」
また、注意が必要なのは、近年増えている「オール電化」の家庭でも…
(日本ガス石油機器工業会 天野 直樹 マネージャー)
「オール電化の住宅が増えていて、どこにコンロを置くか、手軽な所を探すと、換気扇の下がいいとなり、フラットなので適したように思えてしまう。そこにカセットコンロを置いて、何らかの原因でスイッチが入ってしまうと、鉄でできているのでコンロが熱せられてしまう。最終的にはボンベが破裂してしまう」
一方、飲食店に対しては、カセットコンロを使って炭から火を起こさないでほしいと呼び掛けます。
(日本ガス石油機器工業会 天野 直樹 マネージャー)
「カセットコンロの上に網をのせ、炭をおこしてしまう。カセットコンロを着火して炭をおこしてしまう。カセットコンロには安全装置がついていて、ボンベが熱くなると自動的に切り離されるが、ボンベのそばに熱くなった炭がある状況。ボンベの過熱は止まらない。事故になってしまう」
これから冬を迎えカセットコンロを使う機会が増えますが、その扱い方には注意が必要です。