「だんだん雪が多く」成人男性の背丈を超える雪 札幌の除排雪と雪堆積場の現状は? 北海道
(宮崎記者)「札幌市北区の住宅街です。まだ排雪がすすんでいないため道幅が狭く、道路もガタガタしています」
札幌では今月16日に今シーズン一番の大雪に見舞われて以降、先週もまとまった雪が降る日が続きました。
札幌市内では渋滞緩和のため、交通量が多い幹線道路やバス路線を中心に除排雪をすすめましたが、住宅街では…
(宮崎記者)「札幌市北区の住宅街です。除雪によって積み上げられた雪山は、私の背丈をゆうに超える高さに到達しています」
道路わきの雪山は、身長172センチの記者の背丈より高く、消火栓の標識が埋まるほどの高さまで迫っていました。
この地域では札幌市と町内会などが費用を分担して実施するパートナーシップ排雪はまだ始まっていないため、29日も住民が生活道路の除排雪作業に追われていました。
(近所の住民)「温度が高いからね、重くてね、飛ばないんだわ。機械やっているけど。(パートナーシップ排雪は)1回しかないから、それで終わりでしょ。大変なんだわ、あんまり早くやるとね、またあとでごっそり降られたら困るしょ」
(近所の住民)「みんな捨てるところがないので、だいたいみんな契約して1週間に1回捨ててもらってもこんな感じです」
札幌市内の雪堆積場です。
荷台いっぱいに雪を積んだトラックが次々とやってきます。
トラックが通る入口についていたのはセンサーです。
自動で車両の種類を判別したり台数を数えることができるため、雪の量を把握したり搬入先を効率的に振りわける工夫です。
雪の搬入量はパソコン上で管理されています。
(札幌市雪対策室 井上実事業課長)「大型車、中型車、小型車など記載しておりまして、こちらのほうが時間帯ですね。1時間ごとに何台入ったかということがわかるようなシステムになっております」
札幌市では今シーズン、雪堆積場を2か所増やし82か所に設置しました。
すでに満杯で閉鎖した雪堆積場もあるといいますが、冬の初めは雪が少なかったため全体的にはまだ余裕はあるということです。
(札幌市雪対策室 井上実事業課長)「だんだん雪が多くなってきまして、いま平年並みぐらいの量で搬入されています。どうしても大雪で態勢が間に合わないときには、関係機関や関係団体の協力を得ながら市民生活に影響がないように実施していきたい」
札幌市では今週にも幹線道路の排雪を完了させる予定で、すでに北区や東区の一部の地域で生活道路のパートナーシップ排雪を始めています。
2月中旬から3月中旬並みまで気温が上がった29日の道内。
特に注意が必要なのが、屋根からの落雪です。
29日午前7時の段階で150センチの積雪となっている留萌市では…
(道職員)「屋根からの雪で歩行者の事故だとかないようにご協力をお願いしているところなのでよろしくお願いします」
道の職員が留萌市の道道沿いにある住宅街をまわり、雪の事故が起きないよう対策を呼びかけました。
(留萌建設管理部 光永智彦維持管理課長)「作業においては必ず複数でやっていただきたいなと思います。また、道路を歩かれる方におかれましても、軒下を歩かれるときには落氷雪に十分注意して歩いてほしい」
冬の市民生活には欠かせない除排雪。
生活への影響解消にはもう少し時間がかかりそうです。