【注文殺到】ふるさと納税で早くも新米の争奪戦 コメ農家は冷静な対応を求める《新潟》
県内ではコメ作りの準備が始まっていますが、南魚沼市では早くも新米の注文が殺到しています。市のふるさと納税では、新米を目当てに1日で5000万円を超える寄付がありました。コメ農家は「慌てて注文はしないでほしい」と冷静な対応を求めています。
ことしもやってきたコメ作りの季節。南魚沼市の五十沢地域では、苗を育てるための準備が進められていました。
農業法人を運営するコメ農家の青木拓也さんは40ヘクタールの田んぼで主にコシヒカリをつくっていて、例年180トンのコメを収穫しています。
ことしは異例の事態が起きているといいます。
秋に収穫する予定の新米にすでに注文が殺到しているのです。
3月29日からインターネットで受け付けを始めたところ、100件近くの注文がありました。
さらに・・。
ひらくの里ファーム・青木 拓也 社長
「(新米の発注が)4月1日から120件くらい来ている」
南魚沼市では、ふるさと納税の返礼品で新米の受け付けが4月1日から始まっています。
市によりますと新米を目当てに例年の10倍となる1日で5000万円を超える寄付があったということです。
青木さんのもとにも1日で120件ほどの返礼品の注文が入り、個人分と合わせて約220件の受注があったことになります。
ひらくの里ファーム・青木 拓也 社長
「商品の発送は9月とか10月なので、半年以上先。それでもここまで来ているのは今までにないですね。すぐ届く商品を注文するためのネット通販みたいな感じだが、それが半年も先の商品を予約している人がこれだけいて、 しかも今はコメがないわけじゃない」
長引くコメ不足。政府は備蓄米を放出して対応していますが、青木さんは、コメがなくなる不安や価格が上がる懸念を持つ消費者が前倒しして予約をしているとみています。
ひらくの里ファーム・青木 拓也 社長
「いま政府も備蓄米を出したりして、基本的にはコメが不足しないように流通するというので、去年みたいな米騒動にはならないと思うので、そこまで早く焦って予約しなくても、秋になればちゃんと穫れるので、そのへんは安心してもらえれば」
コメ作りを前に早くもコメの争奪戦が始まっています。