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広島「原爆投下」 79年目の訴え 被爆2世「戦争反対を叫び続ける」 《新潟》

2024年8月6日 19:27
広島「原爆投下」 79年目の訴え 被爆2世「戦争反対を叫び続ける」 《新潟》

広島に原爆が投下されて8月6日で79年。新潟市でも追悼式が行われました。県内に住む被爆2世の男性は「被爆者がいなくなる時代が来ている。戦争反対を叫び続けなければいけない」と訴えました。

広島市にある原爆慰霊碑。

日が昇る前から被爆者やその家族が祈りを捧げていました。

追悼式は、新潟市でも…
広島に原爆が投下された午前8時15分に黙とうが捧げられました。

被爆者を親に持つ「被爆2世」で新潟県原爆被害者の会の西山謙介さんです。

西山さんの父・喜代次さんは陸軍として赴任していた広島で被爆。その後、長岡に戻ってきますが被ばくの後遺症で肝臓を患い57歳で亡くなるまで入退院を繰り返しました。

〈新潟県原爆被害者の会 西山謙介さん〉
「だいぶ母親にはつらく当たって『オレはもうすぐ死ぬんだ』といって、つらく当たっていたみたいなので、原爆は体だけではなくて、心にも苦しみを与えている。父親は広島の話は一切、私にはしなかった。たぶん思い出したくもない地獄の思い出なんじゃないか」

多くの人にとって「地獄の思い出」となったあの日から79年。いま、大きな不安があるといいます。

〈新潟県原爆被害者の会 西山謙介さん〉
「ロシア、ウクライナ戦争やイスラエル中東情勢などの動きをみると、世界が核戦争に道を開きかねない状況に強い危機感を覚えています」

そのような中、6日の追悼式には戦争を体験していない市内の高校生も参加。

世界へ向け原爆の恐ろしさや平和の尊さについて英語で訴えました。

〈新潟商業高校3年 神田怜菜さん〉
「30万人が命を失い40万人もの被爆者が深く傷つけられました」

〈新潟商業高校3年 竹内咲恵さん〉
「犠牲者に安らかに眠る日が一日も早く来ることを祈っています」

〈竹内咲恵さん〉
「この歴史を忘れずに残された私たちにできるスピーチのようなことからひとつずつやっていかないといけない」

被爆2世の西山さんはことし76歳になりました。体力の続く限り伝え続けたいといいます。

〈新潟県原爆被害者の会 西山謙介さん〉
「被爆者がいなくなる時代がすぐそこに来ている。そのぐらいみんな年を取っているので、どう伝えていくか。戦争反対を叫ばないといけないと思っている」

全国にいる被爆者の平均年齢は85歳を超え、原爆による惨状を知る人は減り続けています。

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