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“原発再稼働”焦点の地元同意 東京電力が理解求めて各地で説明 自民党総裁選で議論は深まるのか 《新潟》

2024年8月21日 19:18
“原発再稼働”焦点の地元同意 東京電力が理解求めて各地で説明 自民党総裁選で議論は深まるのか 《新潟》

東京電力が再稼働を目指す柏崎刈羽原発。東京電力はこの夏地元企業を回り、再稼働への理解を求めています。一方、岸田首相の退任で再稼働をめぐる議論は次の首相に引き継がれることに…総裁選を通じて議論は深まるのでしょうか。

柏崎市の鉄工所に止まった1台の車。

「稲垣です。よろしくお願いします。本日はありがとうございます」

東京電力・柏崎刈羽原発の稲垣武之所長です

東京電力は7月から柏崎商工会議所の会員企業など約1700社を対象に回り、原発の安全対策の取り組みなどを説明しています。

〈東京電力・柏崎刈羽原発 稲垣武之所長〉
「低い確率で事故が起こったとしてもそこから10日間は放射性物質を 放出せずに済むというところまでは来ています」

柏崎刈羽原発をめぐって東京電力はことし4月、原子炉に核燃料を入れる装荷を開始。6月には再稼働に向けて技術的な準備が整ったと発表しています。

最後の課題ともいえる“地元同意”。

企業回りのほか商業施設にブースを設け、県民への説明の機会をつくっています。

安全対策工事の未完了や核セキュリティの不備など問題が続いた経緯がある東京電力。

〈東京電力新潟本社 橘田昌哉代表〉
「事業者なりに県民の皆さんのご不安が解消する方向でいろんな情報をお伝えしていきたい」

総裁選への不出馬を表明した岸田首相。
国のエネルギー政策を転換し原発の活用を推し進めてきました。

〈岸田首相〉
「原発再稼働、新型革新炉の設置などエネルギー政策を転換する。電力安全保障と脱炭素化をいか に両立させるか第7次基本計画の下で方向性を確かなものにしていかなければなりません」

岸田首相の退任で柏崎刈羽原発の再稼働議論はつぎの総理に引き継がれることになります。

自民党の総裁選に名乗りを上げた前経済安保担当大臣の小林鷹之衆議院議員。県内入りした際、柏崎刈羽原発の再稼働について問われると…

〈自民党 小林鷹之 前経済安保相〉
「原発について重要なのは科学的見地に基づいたうえで地元の自治体の方々の理解をしっかりと得ながら進めていくことが大切だと思っている」

再稼働の是非を判断することになる花角知事は8月21日。

〈花角知事〉
「原発も含めてエネルギー政策にどう取り組むのかが誰が(総裁に)なるかによって全然いまわかりませんよね。だからあまり仮定の議論をしても仕方がないですよね」

原発回帰を進めた岸田首相。次の首相は原発政策にどう臨むのか…総裁選での議論の行方が注目されます。

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