変わる「教員採用試験」人材確保のため東京と福岡でも実施 倍率は10年で半分…背景に大量退職など 大分
高校入試が本格化する一方で、大分県内では現場を担う教師の不足が問題となっています。県教委は6日、人材確保に向けた来年度に実施する教員採用試験の変更点を発表しました。
県内の教員採用試験は受験者数が年々減少しており、2024年度は合格者が予定採用人数を割り込むなど教師の不足が深刻化しています。
このため、県教委は人材を確保しようと来年度から試験会場や受験資格などを変更しました。
具体的には1次試験の会場に2025年度からは東京と福岡を追加します。
これに伴い辞退者が増加した場合でも対応できるように補欠合格制度を初めて導入するということです。
また、早期の人材確保に向け、大学3年生でも一次試験の受験が可能になるということです。
県教委は「他の自治体でも人材確保は喫緊の課題。できることをして出願者の増加につなげたい」と話しています。
県内の教師の人材確保、どういった状況なのか見ていきます。
県の教員採用試験の倍率の推移は、ここ10年ほどで半分となっています。
倍率が下がっている一番の要因は採用の人数が増えたことなんです。
新卒者の出願者数はほぼ変わっていないそうで採用人数が増加したのには子どもが多かった時代の教師が大量に定年退職していることや30人学級などで子ども1人あたりの必要な教師の数が以前よりも増えていることが背景にあります。
県教委はここ数年で3次試験の廃止や試験の実施時期を1か月前倒しにするなどの変更を行っていますが、同様の問題は全国的に起きていて大分でも解消できていない状況です。