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地域に再び、”憩いの場”を…。閉業した塩尻市唯一の銭湯「桑の湯」 後継者が決まる 思い受け継ぎ年内のオープン目指す 

2024年9月13日 20:39
地域に再び、”憩いの場”を…。閉業した塩尻市唯一の銭湯「桑の湯」 後継者が決まる 思い受け継ぎ年内のオープン目指す 

今年6月に惜しまれつつ閉業し後継者を募集していた塩尻市唯一の銭湯「桑の湯」。待望の”跡継ぎ”が決まり新たなスタートに向けて動き出しました。

桑の湯4代目 桑澤弘幸さん
「会社の皆さんに継いでもらえるので安堵の気持ちというか、ほっとしたというか」

1929年=昭和4年に創業した塩尻市の「桑の湯」。

4代目の桑澤弘幸さんが母・節代さんと切り盛りしてきましたが、今年6月、施設の老朽化と体力の限界を理由に悩みぬいた末、95年の歴史に幕を閉じました。

客から閉店を惜しむ声が相次ぐ中、まちづくり事業に取り組む「しおじり街元気カンパニー」が長年愛された銭湯の歴史を絶やしたくないと後継者を募集することを提案。

その提案に心を動かされ、桑澤さんは6月から募集を始めると、5社が名乗りを上げ、8月中旬、跡継ぎが決まりました。

ニコニコ温泉 真神友太郎社長
「1年前に来た時に、銭湯の良さを目の前で普通に営んでらっしゃるというのは私の一番の衝撃で、辞められるという情報が出てきた時にわれわれしかいないんじゃないかという思いに駆られて名乗りを上げました」

東京を拠点に銭湯の再生事業を手掛ける「ニコニコ温泉」。

これまでに東京や大阪などで4つの銭湯を再生させた実績があります。

人々の日常に溶け込む「桑の湯」の良さを守り、長く地域にあり続けたいと意気込んでいます。

ニコニコ温泉 真神友太郎社長
「コンセプト的には実家のおばあちゃんち、家、自宅とか、そういう要素が、ひょっとしたら天井に出来上がっていたり浴場の中に出来上がっていたり、そういう銭湯にできれば」

桑の湯こだわりの、まきでたくお湯も続けていくことにしています。

実質的に経営を引き継ぐのはこれまで2店舗の再生を手掛けた相良政之さん・26歳です。

ニコニコ温泉 相良政之さん
「大事に96年目97年目続けていければと思います」

桑の湯4代目・桑澤弘幸さん
「憩いの場とか、癒しの空間とか、 それでこの時代にあったものを作っていただいて。塩尻の一画の場所というのをこのまま任せたいなと思っています!」

地域に再び、”憩いの場”を…。

ニコニコ温泉は桑の湯と賃貸契約を結んだ上で設備や内装の改修を行い、年内のオープンを目指しています。

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