【上田市で山林火災】消火活動続く 78歳男性重いやけど 県は陸上自衛隊に災害派遣を要請 住宅への延焼のおそれはない見込み
信州でも心配な山火事が発生しました。
28 日正午すぎ、上田市の山林で火事があり、現在も消火活動が続いています。
高齢の男性1人がやけどを負い、県は先ほど、消火のため陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。
山を覆いつくすように立ち上る白い煙。
尾根を挟んで、煙は白い筋のようになり山肌を走っていました。
28日正午すぎ、上田市武石上本入で「山が燃えている」と近所の人から消防に通報がありました。
現場は、上田駅から南西におよそ15キロの山あいで、消防車およそ30台が出動しました。
小椿希美アナウンサー
「現在、山の複数の箇所から白い煙が上がっています。山のふもとには民家が複数軒。白い煙は山頂に向かって流れています」
28世帯・54人が暮らす、この地区の住民たち。
頭をよぎるのは、岩手県・大船渡市で起きている大規模な山火事です。
地元の女性・70代
「家があそこら辺にあるから。消えてくれないと夜寝てられないし。どっかいかなききゃいけないかなといろんなものを車に積んである。その車で寝れるように、あそこらへんがこっちの山にうつっちゃえば危ないなと」
近所の人は(70代)
「心配している」
Q自主的に外に出て?
様子見てどんな塩梅かなと
現場近くの日帰り温泉施設では、午後9時半までの営業時間を午後5時までに短縮。日が沈んでからの避難は、危険が伴うと判断しました。
長野県の消防防災ヘリは点検中で出動できないため、富山県と岐阜県にヘリを要請し、空からの消火も行われています。
そして県は先ほど午後5時に、陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。空からの消火に必要な活動を求めています。
Q野焼きをしていた?
「こういうほら田んぼのあぜ」
「あぶねえぞあぶねえぞってみんなで言っていたけど。田んぼの土手をやっていて、道路を飛び越してあっちに行っちゃった」
実際、通報があった場所の近くを上空から見ると、田んぼの畔が黒く焼け焦げ、山につながるように燃え広がったようにも見えます。
警察と消防は、枯れ草を燃やしていた火が燃え広がったとみています。
この火事で、消火しようとした近くに住む農業の78歳の男性が重いやけどを負い、ドクターヘリで病院に搬送されました。
上田市は住宅に延焼する恐れがないことから、避難指示を出していませんが、今後の風向きや火の広がり方に注意するよう呼び掛けています。
【28日午後6時20分現在】