全国的にコメが品薄状態になっていますが、岩手県内でもコメが足りず購入制限を設けているスーパーがあります。県産の新米はいつ入荷するのか、今後の見通しを取材しました。

　江口アミアナ
　「盛岡市内にあるスーパーは、まもなくオープンの時間ですが、お米のコーナーには、いま1袋しかありません。」

　じゃんまる 小苅米基弘社長
　「きのうで（在庫が）全部出ちゃって…」

　こちらのスーパーでは、「1家族1袋まで」と呼びかけていますが、在庫は1袋だけでした。

　お盆に帰省客などが多くコメを買っていったのをはじめ、例年の3倍以上のコメが売れています。

　県内の小売店を中心にコメを卸している、盛岡市の「純情米いわて」の担当者に聞くと・・・

　純情米いわて　半田 隆之　営業部長
　「先月8月の2週目までは通常通り販売していた。ただお盆のあたりから、あまりにも予想以上の数量が出荷になったということで、手持ちの在庫が一気に減ったのが県内のコメ不足の原因になっていると思う」

　去年のコメは、猛暑の影響で、全国的に精米して販売できる品質のコメが例年より少なかったといいます。

　さらに先月8日、南海トラフ地震臨時情報が発表されたことなどで「備蓄」の意識が高まり、首都圏や関西などでコメが品薄になりました。

　すると、十分に在庫があった岩手のコメが、足りない地域に流れたため、県内でも品薄になったといいます。

　在庫が1袋だった盛岡市津志田のスーパーでは、急きょ、運営会社が土日に営業している土日ジャンボ市で売るためのコメを精米して並べました。

　店員「きょうはこれで終わりです」

　その12袋は午前中で完売しました。念願のコメを買えた男性は・・・

　コメを購入した70代男性
　「1週間くらいパン（を食べていた）」

　1週間ぶりにご飯を食べられるといいます。

　コメを購入した70代女性
　「きのう（コメを探して）歩いて、こちらにあるんじゃないかって友達から電話が入ったもんで、高校生の孫とかもいるから」

　一方で、家にコメがまだあるため買わなかった人も・・・

　70代女性
　「いまのところは、まだあります。新米がもうちょっと多くなってくるまで大丈夫かなと」

　6日、紫波町の田んぼでは、「銀河のしずく」の刈り取りが始まっていました。

　純情米いわて　半田 隆之　営業部長
　「生育自体は5～7日程度早い。刈り取り適期になっているかと思いますので、天気次第で刈り取りが進むと思います」

　小苅米社長は、自作の絵でこんなポスターを作りました。あまりあせらないで・・・

　小苅米 基弘社長
　「来週あたりに土日ジャンボ市の方にも、こっちの売り場にも、たぶん岩手県産の新米が入ってくると思います。」

　新米が待ち遠しいですが、値段は例年よりも高くなる見込みです。