タイムカプセルに入った「謎のビデオテープ」 タイトルは「成功の黄金律に生きた男たちの物語」
21年の時を経て当時の小学生が埋めたタイムカプセルが8月に掘り起こされました。タイムカプセルの中には思い出の写真や手紙、さらに謎のラベルが張られた正体不明のビデオテープも入っていました。
(2003年2月15日OAのニュース)
盛岡市内の小学校では、きょう6年生が卒業記念のタイムカプセルづくりに取り組みました。タイムカプセルづくりに取り組んだのは太田東小学校の6年生約50人です。
21年前のプラス1で伝えたこの話題。当時の小学生が写真や自分の手形をとった模造紙など、タイムカプセルに入れるものを準備する様子を伝えました。
(2003年2月15日OAのニュース)
ニュース目印にするため、校庭に置くドラム缶に思い思いにメッセージを書き込んでいました。タイムカプセルは20年後にみんなで開けることになっています。
21年後の今月10日。
三浦裕紀記者
「タイムカプセルは校庭の端、この場所に埋まっています」
あのドラム缶は、今もはっきりとタイムカプセルが埋められた場所を示していました。この日、タイムカプセルを埋めた当時の小学生が集まりました。6年生だった彼らも今や30代前半の立派な大人です。担任だった先生も参加。
もともとは去年、掘り起こす予定でしたが、新型コロナの影響で1年延期しました。重機で深く埋まったタイムカプセルを掘り起こします。
21年前のことでどのくらい深く埋めたかはっきりと覚えている人はいませんでした。
当時の児童会長 熊谷利樹さん
「けっこう掘らないとちょっと水が…」
参加者
「まだ?えっ」
掘り進めると泥水がたまり、不安が広がります。
参加者
「あっ!違うか」
掘り始めてから10分が経とうという時…。
参加者
「これだ」
筒状の物体が姿を現しました。
参加者
「小さいね」
見つかったことにみな、一安心。
熊谷利樹さん
「一人でも持てる。20キロくらい」
ひとつひとつネジを外しながらタイムカプセルを開けます。そして…
参加者
「わーーー」
参加者
「(ビデオテープに)何か書いている。分からない」
中には、当時描いた絵や、誰が歌っていたかも忘れたCD。一体何なのか、まったく思い出せないものも入っていました。
島田真璃奈さん
「ママが小さいころの写真」
21年前、手形をとった模造紙も、あの時のまま。
正体不明なのが、このビデオテープ。ラベルには「成功の黄金律に生きた男たちの物語」と記されていました。ビデオテープは、この日の夜に開かれた同窓会で流されました。
21年前の島田真璃奈さん
「20年後のわたしはDVDを守っていると思います」
島田真璃奈さん(今)
「恥ずかしくて、当時のことを覚えてはいないが、懐かしい」
ビデオの中身は20年後の自分にあてたメッセージでした。
21年前の成田千尋さん
「わたしの夢は保母さんになって20年後も保母さんになっていればいいと思う」
成田千尋さん(今)
「結構覚えていると思った。卒業式以来に会った人が多かったが、話が盛り上がったので楽しい」
21年前の佐々木章さん
「20年後になってもがんばってください」
佐々木章さん(今)
「当時の話に花が咲くというか、こういう機会があってタイムカプセルを埋めて良かった」
児童会長を務めた熊谷利樹さん。
21年前の熊谷利樹さん
「20年後は航空自衛隊のパイロットになりたいと思っています」
今は大手総合商社に入り、飛行機に乗って世界を飛び回っています。
熊谷利樹さん(今)
「今振り返るとなりたかったものにはなれなかったけれども、これでよかったと思う。会ったらこれで良かったと思う。みんなが、また会えたことが感慨深いし、せっかくできたきっかけなので、絶やさずに会う機会をつくっていけたら」
21年前に埋められたタイムカプセルが、大切な仲間とのつながりを再び強くしてくれました。