「これが返品詐欺か」メルカリで相次ぐ 出品したカードを価値低いものにすり替えられ返品 対応に不満「こちらでは対応できませんとしか返ってこない」警察に被害相談
フリーマーケットアプリ「メルカリ」で今、「返品詐欺」と呼ばれる利用者間でのトラブルが相次いでいます。さらに、これに対するメルカリ側の対応にも不満の声があがっています。
被害を訴える男性(20代)
「結構怒りが湧いてきて」
「これが返品詐欺かって思って」
男性が怒りをあらわにするのは、フリーマーケットアプリ大手「メルカリ」の返品を巡るトラブルです。
誰でも手軽に商品を出品し、購入できることから多くの人が利用するメルカリ。
この男性は今年7月、希少価値の高いトレーディングカード複数枚をあわせて14万5000円で出品。
その後、購入者が決まり、箱に入れて送付すると、購入者から「カードの内容に納得がいかない」と返品を要求されたのです。
被害を訴える男性
「(メルカリから)返品対応しないのが規約違反になる、72時間以内に返品対応完了しない場合は『自動的に取引をキャンセルします』って」
男性が渋々、返品に応じると。
戻ってきたのは見覚えのない価値の低い別のカードの束。
被害を訴える男性
「購入者の方はちゃんと返品しましたって言って。考えているうちにこれが返品詐欺かと思って」
男性が不信感を覚えたのは、その後のメルカリ側の対応だったと言います。
メルカリの文章(吹き替え)
「本取引はサポートの継続が困難と判断し、事務局にてキャンセルを実施いたしました」
メルカリ側は男性が「返品不可」と表記する違反行為があったことから、取引をキャンセルしたうえで、商品のすり替えについては、警察に相談してくださいと回答するのみでした。
被害を訴える男性
「すり替え詐欺とかある状況で、そういうのも考えて返品不可ってしてたんですけど。さすがにそれはおかしいと思って何度も問い合わせしたんですけど、ずっともう同じ、もうこちらでは対応できませんっていう内容しかもう返ってこなくて」
男性は現在、警察に被害を相談しているということです。
SNS上では他にも、出品した戦車のプラモデルがパーツを切り取られた状態で返品されるなど、「返品詐欺」の被害を訴える投稿が相次いでいます。
こうした事態を受け、メルカリは18日、「適切に利用している客が不利益を被ることがないように取り組んでいく」とサポート対応や補償の対象などを見直す方針を明らかにしました。
近年相次ぐメルカリでのトラブル。“フリマアプリ”の市場が拡大する中、私たちはどう利用すべきなのか。
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(黒木千晶キャスター)
改めてこのフリーマーケットアプリ・メルカリなんですけれども、月間の利用者数2200万人以上いるサービスで、国内流通の総額去年は1兆円を超えています。
世界120か国で購入ができるという様々な方が使っているサービスなんです。
今回被害を訴えていらっしゃる方、14万5000円で出品したこのレアカードを、返品要求があったんですけれども、その商品がすり替えられて帰ってきたということです。
もちろんこの14万5000円の売り上げも入ってこないということで、被害に遭った方はカードもなくなったし、売り上げもなくなってしまったということなんです。
問い合わせに対して、メルカリはもうすでに『本取引はサポート継続が困難と判断し、キャンセルが実施されているものです』という回答があったということなんです。
様々なトラブルを受けて、メルカリは、被害を受けた客への保証や対象を見直す方向で検討しているということなんです。
そもそもの規約では、もうすでに受け取り評価、および評価を行って取引が完了した場合は、事務局でのサポートが困難、取引が終了してしまっているものに関しては、サポートはできないということです。
近年やはり使っている方が多いということもありまして、フリマサービス関連の相談件数なんですが、2023年度で7965件、10年で8倍以上というふうになっています。
私も使ったことはありますけれども、不要なものを必要な方に譲れる、いいサービスだと思うんです。
きちんとした取引ができるはずだという、性善説に則って成り立っているサービスともいえますので、安心して利用者が利用できるように企業側も努力してほしいなと思います。