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【咽頭結膜熱(プール熱)】症状や予防法は? 医師に聞く 症状ある場合は早めの受診を 

2024年7月3日 18:43
【咽頭結膜熱(プール熱)】症状や予防法は? 医師に聞く 症状ある場合は早めの受診を 

 毎週水曜日のくらしと健康企画「元気〇らいふ」。

 今回のテーマは「咽頭結膜熱」です。

 これからの時期、子どもがかかりやすい病気の一つで、いわゆる「プール熱」ともいわれるこの病気、症状や予防法を医師に聞きました。

 子どもの三大夏風邪の一つ「咽頭結膜熱」は、感染力が高く、塩素濃度の管理が不十分なプールの水を介して感染することもあるため「プール熱」とも呼ばれています。

岩手県感染症情報センターによりますと、6月3日から9日に報告された1医療機関あたりの患者数は「3.15人」で、調査を始めた1999年以来、最も多くなりました。

 暑くなって学校や保育施設で子どもがプールに入る機会が増えることから、今後も注意が必要です。

 詳しい医師に症状や予防法を聞きました。

 千葉隆史医師
「咽頭結膜熱は、アデノウイルスというウイルスが原因で起こる感染症。のどの痛み、高熱が出たり、目が赤くなったり充血したりする咽頭熱膜熱。いわゆる『プール熱』というもの」

 原因は「アデノウイルス」への感染です。

 「アデノウイルス」は1年を通して感染が見られますが、咽頭結膜熱については、特にこれからの夏の時期に流行のピークがあります。

 症状は、39度以上の高熱、強いのどの痛み、結膜炎です。

 さらに頭痛や吐き気、腹痛、下痢などを伴うこともあります。

 高熱が出たり、引いたりが4日から5日ほど続きます。

 感染しやすいのは、幼児から小学生にかけての子どもで、感染力が強いため、家庭内感染によって大人がかかることもありますが、一気に感染が広がるのは保育園や学校です。

 症状がなくなってから2日経過するまでは登園・登校ができません。

 千葉隆史医師
「コロナの感染で感染予防対策がここ数年されていたが、それが少し緩んでいることも考えられるし、ここ数年流行っていなかった分、免疫を持っておらず、余計流行っている」

 「咽頭結膜熱」を根本的に治療する薬はなく、それぞれの症状に合わせた対症療法が基本です。

 脱水を防ぐため、こまめに水分をとったり、高熱の場合は解熱剤を飲んだりしてウイルスが体の中から出るのを待つしかありません。

 千葉隆史医師
「アルコール消毒が効かない、このウイルスは。次亜塩素酸ナトリウムという薬が消毒に効くので、それは使用して拭いたりすることが予防になる」

 「アデノウイルス」は感染力が非常に強く、手指の接触や飛まつによって感染します。

 家庭では石けんでの手洗い、うがいをこまめに行い、食器やタオル、洗面器などの共用は避けてください。

 家族が感染した場合は、出来るだけ接触を避けましょう。

 子どもの「目やに」や涙を拭き取る場合は、ティッシュや清浄綿を使うこと。

 オムツや排せつの処理は、手袋をするなど直接手で触れないように気を付けましょう。

 咳エチケットや十分な手洗いなどの感染予防対策、症状がある場合は早めの受診を心がけましょう。

 以上「元気〇らいふ」でした。

    テレビ岩手のニュース