ワンマン運転の普通列車で避難訓練 大規模地震・津波を想定
南海トラフ巨大地震などの大きな地震に備えようと、乗客を列車から高台へと避難させる訓練が行われました。
この訓練は、JR九州が毎年行っているもので、高校生や地域住民など約240人が参加。22日は、ワンマン運転の普通列車が高鍋駅から川南駅に向かう途中で震度6強の地震が発生し、大津波警報が出された想定で行われました。
踏み切りの手前で緊急停車すると、乗客は、ドアに避難はしごをかけ、協力しながら線路に降りていました。その後、乗客は乗務員の指示に従いながら、津波避難場所となっている近くの高台まで約100メートルを移動し、約5分半ほどで避難を完了しました。
(参加した高校生は)
「(ドアから線路に飛び降りるときに)意外と高さがあって、かなり怖かったです。線路だったので石がたくさんあって、走るときもその石につまづいたりしたので、そこを気をつけたい」
(JR九州宮崎乗務センター 山本智之運転士)
「お客さんに早く避難していただくために、「急げ」という声かけ、避難している途中にケガをしては意味がないので「足元気をつけて」。そういった声かけをしました。冷静に安全かつ迅速にお客さんを避難誘導できるように、乗務員の災害時の対応能力を向上させたいと思っています」
3月15日以降は、県内すべての普通列車がワンマン運転となります。JR九州では引き続き、訓練を行い、全ての列車に乗客でも簡単に組み立てられる避難はしごを導入するなど、地震への備えを進めていきたいとしています。