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南海トラフ地震の予測精度向上へ 延岡市にひずみ計設置

2025年3月5日 11:28
南海トラフ地震の予測精度向上へ 延岡市にひずみ計設置
テレビ宮崎

南海トラフ地震の“予測”を目指し、岩盤の伸び縮みを観測する「ひずみ計」が4日、宮崎県延岡市に設置されました。

ひずみ計が設置されたのは、延岡市にある北方総合運動公園のテニスコート跡地です。
ひずみ計は、直径66ミリ、長さ3メートルほどの円筒型の観測機器で、国の研究機関・産業技術総合研究所が南海トラフ沿いに整備を進めてきました。

(末永進吏記者)
「岩盤の伸び縮みを観測できるひずみ計が、これから250メートルほどの深さのところに埋設されます」

このひずみ計は、岩盤のごくわずかな伸び縮みを観測することができ、複数の観測施設で得られたデータを組み合わせることで、プレートの動きを分析できます。

この観測網によって把握しようとしているのが、プレートの境界がゆっくりとすべる「スロースリップ」という現象です。

(産業技術総合研究所 板場智史主任研究員)
「あくまでシミュレーションの一例ではあるが、巨大地震の発生が近づくと、スロースリップの起こり方が変わる」
「発生間隔が変わったり、発生する場所が変わることが考えられる」
「通常とは異なるスロースリップを検出することがカギになる」

ひずみ計のデータはスロースリップの解析に役立てられ、担当者は「将来的には、南海トラフ沿いで発生する巨大地震の予測につなげていきたい」としています。

最終更新日:2025年3月5日 12:03
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