本能が由来となるヒューマンエラーの対策とは 県勢懇話会で宮城学院女子大学の大橋教授が講演
山形県勢懇話会の例会が14日山形市で開かれ、宮城学院女子大学の大橋智樹教授が「ヒューマンエラーの本質と対策」と題して講演しました。
宮城学院女子大学の大橋智樹教授「赤い四角が見えてしまうと線に動きが感じられるけれど、赤い四角が見えないようにす ると線から動きが消える」
デモンストレーションを交えながら、目の錯覚によって、実際とは違って見えることがあると説明した大橋教授。
こうした錯覚など、ヒューマンエラーには理屈ではなく人間の持つ本能によって起きるものがあり、ミスを防ぐためにはそこを認識することが必要と訴えます。
大橋教授「こういった人間が元々持っている特性の裏返しで起こるものに対して、今までの対策は力を持ってこなかった」「本能によって起こってしまうわけですから、いくら教育しようが訓練しようがなかなか防げない」
そのため、本能から起こるタイプのヒューマンエラーの場合、人間の心理を逆手に取る対策が重要だと提案しました。
大橋教授「人間がついやってしまうことをうまく利用して、人間を安全側に引っ張る、あるいは危険から遠ざけることをやってあげれば、本能を本能で打ち消すことになるので、そういうやり方を安全対策として現場に取り入れていくことが必要」
また、ヒューマンエラーの防止が安全問題だけでなく、人材確保にもつながることを指摘しました。